
「眠れない。」
「眠れない。」
「でも眠り薬にはなるべく頼りたくない。」
「夜中に何度も目が覚めてしまう。病院に行くほどではないけれど。
でもきっと、しっかり眠れたらまた暮らしも違うのかな。」
「薬を飲み始めると依存してしまうんじゃないか…。」
「このままずっと薬を飲みつづけることになるんじゃないか…。」
──そんな想いや葛藤を抱えたまま、毎晩のように“今夜は眠れるだろうか”と不安な気持ちで夜を迎えていませんか。

眠りは“ただ目を閉じている時間”ではありません。
一日の間ずっと働き続けた心と体を、本当の意味で休ませ、
回復へと導いてくれる、静かで大切な時間です。
眠れない夜が続くと、心も体も少しずつ余裕がなくなり、
日中の集中力や気力、体力にも影響が出てきます。
「悪循環になっているかも」と感じていても、
『どう改善したらいいのか分からない…。』
そんなふうに感じている方は、実はとても多いのです。
眠りの問題は、決して“気のせい”でも“弱さ”でもありません。
ストレスや環境の変化、生活リズム、ホルモンバランス、年齢、
そして日々の小さな積み重ね…。
さまざまな要因が重なって起こる、誰にでも起こり得る状態です。
夜だけではなく、日中の自分への労り方をほんの少し意識してケアするだけでも、
体は「安心して休んでいいんだ」と受け取れるようになります。
深呼吸がしやすくなったり、頭の中のざわざわが落ち着いたりと、
小さな変化が積み重なって、睡眠の質を支えてくれます。
アロマテラピーは、眠りの“原因”に優しく寄り添う

眠れない夜には、必ず“理由”があります。
そして、その理由は人によって本当にさまざま。
だからこそ、アロマテラピーはその人その人の状態に合わせて、
さまざまな形に変わりながら、静かに寄り添うことができます。
アロマテラピーとは、「香り(アロマ)の療法(テラピー)」。
植物が厳しい環境の中で生き抜くために自ら作り出した成分は、
時に、人間の心や体を整えるサポートに役立ちます。

実際、このような嬉しいお声も寄せられています。

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「眠り薬を4種類飲んで寝るまでに2時間かかっていたのが、眠り薬とアロマスプレーを使ったら30分早く眠れるようになりました」
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「加齢臭が気になって眠れなかったけど、ティッシュに香り(アロマフォースローション)をつけて寝たら気にならなくなって眠りやすくなりました」
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「毎日仕事の夢ばかり見て疲れてたけど、お風呂上りにアロマをデコルテに塗って(ブレンドオイル)寝たら久しぶりにぐっすり眠れました」
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「前立腺肥大があって、1年以上、夜中に2~3回起きていたのが、ラベンダーの香りを寝る1時間前に空間に焚いて読書して寝るようにしてたら、夜中起きる回数が1回に減ったんです!」
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「眠り薬を21時か22時ぐらいに内服して、いつも2時に必ず起きていたのに、昨日はアロマでハンドマッサージしてもらって、朝7時までぐっすり眠れたんです!!こんなこと初めてです。ありがとうございます!」
どうして、このような嬉しい変化が起こるのでしょう

香りを吸い込むと、その情報は“嗅神経”を通り、
大脳辺縁系 という、「感情」「記憶」「自律神経のバランス」に深く関わる場所に伝わります。
この大脳辺縁系は、ストレスで高ぶったり、緊張しすぎたりすると、
交感神経が優位になり、眠る準備がうまくできないことがあります。
アロマの香りは、
この“感情や自律神経のスイッチ”に直接アプローチすることで、
・気になっていたニオイや不安が和らぐ
・寝る前の緊張がほぐれる
・呼吸が深くなり、体が休息モードに切り替わりやすくなる
・頭の中のざわつきが落ち着く
といった 「眠りやすい状態づくり」 を助けてくれます。

その結果として、
実際にいただいたような、次のような変化が起こりやすくなるのです。
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眠り薬と併用したら寝つきが早くなった
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気になっていたニオイが気にならなくなり眠れた
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仕事の夢ばかり見る状態がやわらぎ、ぐっすり眠れた
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夜中に起きる回数が減った
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ハンドマッサージの香りで、久しぶりに朝まで眠れた
これらは、香りが 「眠りそのものを治療する」 というよりも、
眠りに入りやすい 心と体の準備 を整えてくれるために起こる現象です。

つまりアロマは、
“薬とは違うアプローチで、眠りの環境を整えるサポート役”。
だからこそ、薬を使う方にも使わない方にも、
無理なく取り入れやすい方法として、喜ばれるのだと思います。
人にはもともと「整える力」がある。その力をそっと後押しするのがアロマ。

人間の体には、外の環境に合わせて適応していく
「恒常性(ホメオスタシス)」という仕組みがあります。
・日中、気を張って働けば「交感神経」が働く
・夜、休む時間には「副交感神経」が働く
このバランスを取ることで、体は活動と休息を切り替えています。

しかし、
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ストレスが多すぎる
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緊張が続く
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仕事や育児で休む時間がない
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ずっと気を張っている
そんな日々を続けていると、
本来のバランスをとる力が少しずつ弱ってきます。

アロマテラピーは、
「本来持っている回復力をそっと支える」ためのもの。
薬のように“ピンポイントに効かせる”のではなく、
あなたがもともと持っている力を引き出し、力を活かしながら整えやすくしてくれるのです。
眠れないタイプ別:おすすめのアロマ活用法

ここからは、あなたの「眠れない理由」に合わせて、おすすめのアロマと活用法をご紹介します。
1:不安が頭を離れず、考え事で眠れないあなたへ

■寝る前に「不安」や「恐れ」が脳内でぐるぐる渦巻く方に:安心感をサポートする香り
「不安」や「恐れ」を感じているときは、
脳の「大脳辺縁系」という、感情やストレス反応を司る部分は興奮している状態にあります。
この働きが高ぶったままだと、なかなか眠りのスイッチが入りません。
そんなときにおすすめなのが、香りを使った深呼吸です。

香りの成分は、鼻から吸い込まれると
“電気信号”として 大脳辺縁系にまっすぐ届く という特徴があります。
視覚や聴覚より早く、感情に関わる部分に情報が伝わるため、
あれこれと思考が浮かぶ前に、「ふっと力が抜ける」「呼吸が深くなる」といった変化が起こりやすくなります。
■特におすすめの成分:「鎮静作用」「抗不安作用」をもつ「リナロール」

リラックスに役立つ香り成分の中でも、
リナロール は「落ち着き」「安心感」と相性がよい成分の一つとして知られています。
リナロールには
・気持ちをゆるめる作用(抗不安作用)
・心身の興奮を落ち着けるのに役立つ性質(鎮静作用)
などが報告されており、
“夜のモヤモヤ”を抱えている方にとても取り入れやすい香りの成分です。
■リナロールを多く含む精油


どちらも、優しく穏やかで、眠る前に使いやすい香りです。
■使い方はとても簡単
・枕元のアロマストーンに 1~2滴
・または、ティッシュに垂らして 深くゆっくり呼吸

これだけで、香りが脳にゆっくりと穏やかに広がり、
大脳辺縁系が「安心していいよ」とメッセージを受け取りやすくなります。
“気持ちを落ち着ける小さな習慣”として、
毎日の眠りのリズムづくりにとても取り入れやすい方法です。
香りの深呼吸を促すと、
少しずつ言葉数も減っていき、数分で「落ち着いてきました」という方がとても多いです。
2:日中の緊張がとれず、交感神経がずっとONのままのあなたへ

■仕事モードが抜けない方に:自律神経の切り替えを助ける香り
・仕事の気が抜けない
・責任感が強い
・動き続けて止まれない
こうしたタイプの方は、寝る時間になっても
体が“まだ仕事モード(交感神経優位)”のまま。
心や体は疲れていても、スイッチが切り替わらず、
布団に入ってもなかなか眠りに入れないことがあります。

そこで役立つのが、副交感神経へスムーズに切り替える香りです。
香りを吸い込むことで、
大脳辺縁系を通じて自律神経へダイレクトに情報が届き、
「そろそろ休んでいいよ」と体が受け取りやすくなります。
■おすすめの成分①:「副交感神経強壮作用」を持つ「テルピネン-4-オール」

交感神経を落ち着かせ、副交感神経を優位にさせたい方に
ティートゥリーに多く含まれる「テルピネン-4-オール」には、
自律神経のバランスを整えるのに役立つ性質(副交感神経強壮作用)があり、
“緊張が抜けにくいタイプ”の方の夜時間に取り入れやすい成分です。
香り自体はスーッと軽やかで、
頭の切り替えがしにくい夜にも使いやすいのが特徴です。
■おすすめの成分②:「神経バランス回復作用」を持つ「エステル類」


神経のバランスをなめらかに整えたい方に
イランイランやベルガモットなどに含まれる「エステル類」は、
“張りつめた神経をゆるめる”(神経バランス回復作用)のが得意な成分。
深い呼吸を誘い、気持ちを落ち着かせバランスをとるサポート役になります。
華やかすぎず、甘すぎず、
寝る前に使うと「ふっと緊張がほどける」方が多い香りです。
■取り入れ方(夜の流れの中で自然に使える方法)
◎寝る30分~2時間前

全身をゆるめる+香りの深呼吸で、副交感神経が優位になりやすい状態へ→ 体温が徐々に下がってくる頃に睡眠モードへ
◎寝る前

枕元で好きな香りをゆっくり深呼吸
→ 大脳辺縁系に香りが届き、心身が「おやすみモード」に切り替わる準備が進みます
■日中の“小さなリセット”が、夜の眠りをつくります

“張り詰めた瞬間”に使えるロールオンをひとつ持っておくと、
仕事モードが強い方でも、日中のうちから こまめに緊張をゆるめる習慣 がつきます。
自律神経は、オンとオフのメリハリがついているほど、
夜の切り替えがスムーズになります。
逆に、ずっとオンのまま走り続けていると、
布団に入っても急には休息モードに戻れません。
ロールオンは、そんな“切り替えのスイッチ”を作るのに最適です。
■私自身も実践している、小さな香りの深呼吸

私自身も、
緊張する場面や、一仕事終えた合間合間に、
ロールオンを手のひらにくるくると塗布して香りの深呼吸をするようにしています。
ほんの数秒の小さな時間ですが、
無意識に入りがちな肩の力がふっとゆるみ、
気持ちが静かに整っていくのを感じます。
日中のうちからこうした “小さな切り替え”を積み重ねること が、
夜のリラックスタイムにも自然とつながり、
「眠る準備」が整いやすくなるのです。
3:薬はなるべく飲みたくない、でも寝付けないあなたへ

「できれば薬に頼りたくない…」
でも、布団に入ってもなかなか眠りにつけない。
そんな夜をくり返している方は、とても多いです。
眠りの“入り口”がうまく作れないときには、
眠りへ向かうスイッチをそっと押してくれる香り を取り入れるのも一つの方法です。
■おすすめの成分:「誘眠作用」をもつ「α-テルピネオール」

誘眠に関わる成分として知られているのが
「α-テルピネオール」 という芳香成分です。
この成分を含む香りは、
心身の高ぶりをゆるめ、“眠りの準備”をサポートする働きが期待でき、
夜のリラックスタイムにとても使いやすいのが特徴です。
■「α-テルピネオール」を含む精油:


どちらもスーッと軽やかで、呼吸が広がるような印象の香り。
「すっきりした香りが好き」
「気持ちを切り替えたい」
というタイプの方にもよく合います。
■使い方はシンプルでOK

寝る前に
・アロマストーンに1〜2滴
・ティッシュに垂らしてゆっくり深呼吸
これだけで大丈夫です。
香りが大脳辺縁系にすっと届き、
“眠りに向かうための静けさ”が生まれやすくなります。
4:短時間の仮眠でも回復したい、夜勤の方へ

■短い仮眠でも、香りは「脳のスイッチ」を入れてくれます

夜勤の仮眠や、ほんの数十分の休憩でも、
香りをティッシュに1滴垂らして枕元に置くだけで、
目覚めがクリア になることがあります。
香りは鼻から吸い込まれて大脳辺縁系に届き、
“今は休む時間” “そろそろ起きる時間” という切り替えを
自然に後押ししてくれるため、
短い時間でも 質の良い休息 をサポートしてくれます。
■私自身も仮眠で活用しています

看護師として働いていた頃、
夜勤の仮眠室ではいつもアロマをそばに置いていました。
今でも「5分だけ横になろう」と思ったときも、
ホーウッドをティッシュに1滴垂らして、
鼻からゆっくり香りを吸い込みながら目を閉じると…
次の瞬間、ふっと意識がクリアになり、
「もういける!」と自然に目がぱちっと開きました。
時計を見ると——なんと まだ2分 しか経っていないんです。
ほんの少しの香りでも、
心身のオン・オフの切り替えがとてもスムーズになるのを感じます。
■仮眠のお供に“1滴の香り”、とてもおすすめです

忙しい毎日でも、
「短い時間でもしっかり回復したい」
「すっきりした頭で仕事に戻りたい」
という方にとって、香りは頼もしい味方です。
ティッシュに1滴。
それだけで、仮眠の質がぐっと変わります。
医療現場でのアロマ活用例(御幸病院 南1病棟)

実際に、御幸病院の南1病棟ではアロマテラピーが取り入れられています。
南1病棟の「アロマラウンド」では、
ひのきの“チップ”を紙コップに入れて枕元にお渡ししています。
「ヒノキの自然な香りが落ち着く」
「これがあると眠れる」
「人が通るたびにふわっと香って良い」
「俺はレモンの香りが好き」
など、患者さんから嬉しいお声をたくさんいただいています。
ひのきの香りに、さらに精油をプラスすることもできるため、
“自然な香り × 好きな香り” の組み合わせは、まさに最強の癒しです。
最後に。頑張りすぎていた心と体に、そっと優しい休息を。

香りは決して主張しすぎず、
あくまで“そっと寄り添う存在”です。
香りが脳に届き、脳がゆるむと、
神経がおだやかになり、体もふっとゆるんでいきます。
眠れない夜を責めるのではなく、
「今日も一日、本当によく頑張ったね」と、自分を労わるように。
頑張ることと、ゆるめること。
このバランスを静かに整えてくれるのが、アロマテラピーの力です。
あなたの毎日が、
少しでも穏やかで、軽やかで、バランスのとれた時間へ戻っていきますように。
そして、“心から休める睡眠”がまたあなたのもとに戻ってきますように。
テノモスでは、アロマテラピーの商品を取り扱っております。
ぜひ、ご活用いただけますと幸いです。






