HOLISTIC HEALTH JOURNAL

ホリスティックヘルス ジャーナル

介護の悩み

「認知症になっても、笑顔でその人らしく。」 ~ぼたん園は『認知症チームケア』の専門施設です~

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当施設が取り組む「認知症チームケア」の新しいカタチ

 

認知症という言葉が身近になった現代、「認知症になったら、もうこれまでの生活は送れないのではないか」と不安に思う方も少なくありません。しかし、適切な理解とサポートがあれば、その人らしい穏やかな生活を続けることは可能です。

介護老人保健施設であるぼたん園では、今年度より「認知症チームケア推進加算」の算定を開始いたしました。これは、単に介護サービスを提供するだけでなく、「認知症ケアの質を科学的・組織的に高めている」と認められた施設に与えられるものです。今回は、私たちの新しい取り組みについて詳しくご紹介します。

 

 

 

 

 

1.「認知症チームケア」とは? —— 経験だけに頼らない、組織の力

 

これまでの認知症ケアは、個々のスタッフの「経験」や「勘」に頼る部分が少なくありませんでした。しかし、ご本人の状態は日々変化し、その理由は一人ひとり異なります。

ぼたん園が実践する「チームケア」は、多職種が一つのチームとして動くことを意味します。

※専門リーダーの配置: 厚生労働省が定める専門研修を修了したリーダーが中心となり、ケアの質を管理します。

※多職種による客観的分析: 医師、看護師、介護職、リハビリ職、管理栄養士、ケアマネジャー

などが、それぞれの専門視点から情報を持ち寄ります。

※PDCAサイクルの徹底: 「なぜ、夜眠れないのか?」「なぜ、食事が進まないのか?」という問いに対し、仮説を立て、ケアを実行し、その結果をチームで検証します。

 

 

 

 

 

2.具体的に、何が変わるのか?

 

チームケアを導入することで、具体的に以下のような変化が生まれます。

 

① ご本人の「声なき声」を拾い上げる

認知症になると、自分の不安や不調を言葉でうまく伝えられなくなることがあります。
私たちのチームは、ご本人の行動や表情の変化を、客観的な指標(アセスメントシート等)を用いて記録します。「不穏な動き」の裏に隠された「痛み」「寂しさ」「喉の渇き」といった原因を早期に発見し、先回りして対応することで、ご本人の混乱を最小限に抑えます。

 

② 身体拘束や強い薬に頼らないケア

チームで知恵を出し合うことで、薬物療法を最小限に抑え、関わり方や環境の工夫によって症状を和らげることを目指します。例えば、リハビリ専門職が歩きやすい環境を整え、管理栄養士が好みの食事を工夫することで、心身の安定を図ります。

 

③ 24時間、切れ目のないサポート

一部の優秀なスタッフがいる時だけでなく、夜勤帯や週末であっても、チーム全体で情報を共有しているため、一貫した質の高いケアを提供できる体制を整えています。

 

 

 

 

 

3.ご家族の皆さまへ —— ひとりで抱え込まないでください

 

認知症の介護は、ご家族にとっても大きな心身の負担となります。私たちは、ご家族も「チームの一員」だと考えています。

  ※「最近、怒りっぽくなって対応に困っている」

  ※「家での生活を続けたいけれど、もう限界かもしれない」

そんなお悩みがあれば、ぜひ私たちにお聞かせください。ぼたん園での「チームケア」による落ち着きの回復、あるいは在宅生活を維持するための短期入所(ショートステイ)など、専門的な視点から解決策をご提案いたします。

 

 

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日下部 龍馬

日下部 龍馬(クサカベ リョウマ)

現職:介護老人保健施設 ぼたん園 支援相談室 主任

R7.2月より入職

資格

介護福祉士/社会福祉士/介護支援専門員