目次
- 自宅で介護する際の食事でありがちな悩みと解決策
- 自宅で介護する際の食事でストレスをためない方法
- まとめ
ご自身で食事ができない時に、家族が自宅で介護する際の食事に関する悩みがありませんか? 介護老人保健施設 ぼたん園でも通所ご利用者様のご家族や在宅へ退所されるご利用者様、そのご家族から食事についての様々なお悩みをお聞きすることがあります。そこで今回はその解決策や食事準備に対するストレスを溜めない方法についてご説明をいたします。
「家族が自分で食事がとれないとき、自宅で介護はどうすればいいの?」
「介護の食事のことがわからなくて不安」とお悩みではありませんか。
食事は毎日のことですので、食事に介護が必要になったときには、食事つくりや食べさせ方などについて上手につきあっていかないと介護疲れに陥ることがあります。 そうならないためには具体的に介護の食事でどのような悩みがあるのかを理解し、どのような解決策があるのかを知ることが大切です。
今回は、一人で食事がとれにくくなった際、ご家族が自宅で介護する際の食事でありがちな悩みと解決策、自宅で介護する際の食事でストレスをためない方法についてお話しをします。
自宅で介護する際の食事でありがちな悩みと解決策
はじめに自宅において介護で食事をする際にありがちな悩みと解決策について解説をします
ご家族に栄養士や介護士としての知識や経験がないと感じる場合
自宅で介護する際の食事でありがちな悩みとして、栄養士や介護士としての知識や経験がないことが挙げられます。家族に栄養士や介護士の方がいる場合を除けば、基本的には栄養や介護に関する知識や経験がなくても当然であり、責任を感じたり、症状や病気が悪化してしまうのではないかと思い悩んだりすると思います。
解決策としては、自分自身で判断するのではなく、医療や介護に関連する専門家の方に相談し、どのようにすればよいかを相談しましょう。同時にインターネットなどの活用をして、介護の食事に関する情報収集を行ったり、書籍などで学んだりして少しずつ知識を見つけることをおすすめいたします。
元気な時に食べていた食事の量と今実際に食べる食事の量の差が生じた場合
自宅で介護する際の食事でありがちな悩みとして、食事が元気なころに食べていた量と現在実際に食べる量の差があることが挙げられます。例えば、食べてもらいたい量よりも少ない、もしくは多いというような悩みです。食事形態を変えて提供をする場合など、本人からすれば多すぎる、食べたくない、物足りないという思いで差が出てしまうことがあります。食事の準備をする家族からすると、すぐに対応が出来ないので困ってしまいます。
解決策としては、食べる量が少ない場合は食べやすいように一口サイズにしたり、食事の回数を増やして少しずつ食べてもらったりしてみましょう。逆に食事の量が足りないという場合は、どのようなものであれば間食を増やしても良いかを医師や栄養士に相談をするとどんなものであれば良いかを教えてくれますので、安心です。
飲み込みができにくいことにより、誤嚥する可能性がある場合
自宅で介護する際の食事でありがちな悩みとして、飲み込みができにくくなることで食べたものが気道に入るなどして、誤嚥を引き起こしてしまう可能性が挙げられます。食事中に急に咳き込んだりしますので、どう対処すればわからず非常に不安な悩みと言えるでしょう。
解決策としては、ゆっくりと噛んで食べるようにする、とろみをつける、ゼリー状などにしておくことなどがあげられます。また、なるべく柔らかい食材を使うのもおすすめです。同時に誤嚥した場合の対処法を病院や介護施設で聞いておくことにより、実際に誤嚥してしまった場合に慌てずに対応ができるようにしておきましょう。
他の家族と一緒に食べるべきかどうかを考える場合
自宅で介護する際の食事でありがちな悩みとして、他の家族と一緒に食べるべきかどうかが挙げられます。個人差はあるものの家族なら一緒にご飯を食べさせてあげたいと思うが、寝たきりや体が動かしにくいなどの状況的には難しい場合の悩みです。
解決策としては、体調の良い日や同じものを食べられる日は一緒に食べるようにしたり、食事ではなくてもおやつなど一緒に食べるようにしたりするなどがあげられます。食事は家族間の良いコミュニケーションでもあるため、状況にもありますが一緒に食べることは積極的に増やしていくと良いでしょう。
他の家族と同じ献立にできないことを不安に感じる場合
自宅で介護する際の食事でありがちな悩みとして、他の家族と同じ献立にできないことが挙げられます。もちろん、症状や病気の内容によっては同じ献立にもできますが、食べやすさのために形を変えなければならない、完全には同じ味付けにはできないのが悩みになってしまうのです。
解決策としては、形状の変化は1週間分を作り冷凍をするなどを行うことや、味付けは薄味にしてうまみや酸味を足すなど調味料で調整をしてもらうようにすること、彩りなどを合わせたりすることなどが挙げられます。味付けについては、全てを別々に作ろうとすると大変なので、介護の食事の方に合わせるということも試してみてください。
介護する側が気を使って外食に行くことができない場合
自宅で介護する際の食事でありがちな悩みとして、介護する側が気を使って外食に行くことができないことが挙げられます。自分だけが外に食べに行くのは申し訳ない、本当は外で食べさせてあげたいというような悩みです。
解決策としては、時にはご家族自身にご褒美として外食をするようにして、自分自身の食事の楽しみも忘れないようにすることが挙げられます。また、一緒に外食ができるレストラン等がありますので、そこを探すこともよいと思います。
本人が食べたいものを食べさせてあげられない場合
自宅で介護する際の食事でありがちな悩みとして、本人が食べたいものを食べさせてあげられないことが挙げられます。例えば、食べやすいようにするのではなく、食材そのままの食感を味合わせたい、好きだったけれど今は状況的に食べられないものを食べさせてあげたいというような悩みです。
解決策としては、栄養価的、もしくはカロリー的に食べさせてあげられない場合は少量でも食べられる量を出してみたり、ペーストにして味だけでも感じてもらったりすることなどがあげられます。ただし、アレルギーや特定の栄養素の制限がある場合は十分に注意しましょう。
自宅で介護する際の食事でストレスをためない方法
次に自宅で介護する際の食事でストレスをためない方法について解説します。
まずは家族や専門家に相談してみる
自宅で介護する際の食事でストレスが溜まってしまうのは、食事の準備や献立の立案などを一人で抱え込んでしまっている場合があります。そういった場合は家族や専門家に相談して協力を仰ぐことから始めましょう。
特に人によっては自分が頑張らなければならないと思い込んでしまい一人ですべてを背負うようなことはせず、家族に相談をしてみんなで分担しながら食事を作るようにしましょう。
デイケアやショートステイなどを活用する
自宅で介護する際の食事でストレスが溜まってしまうのは、毎日ずっと作り続けなければならないことが理由としてあげられるため、デイケアなどで料理しなくても良い日を作るようにしましょう。デイケアもしくはショートステイであれば、調理師や栄養士など専門家の方が料理を作ってくれるので非常に安心です。
介護される側の方もリフレッシュになる可能性もありますし、介護する側の方も時間が作れるようになるためリフレッシュすることができます。こういった時間を作ることで外食する機会も作れるようになります。
ホームヘルパーさんに食事を作ってもらう
同じく料理を作ること自体がストレスになってしまう場合、毎日ではなくても介護食の宅配などの利用も検討してみましょう。介護食の宅配であれ栄養やカロリーのバランスも含めて安心ですし、食べてはいけないものなどを伝えれば別のものを入れてくれるので介護される側の人もいろんなものが食べられます。
時には介護食を一緒に食べてみて、どのような味なのか、どのような食感なのかを知ることで気持ちがわかるようにもなりますし、味付けなどの参考にもなるというのもおすすめの理由です。
介護食の宅配などの利用も検討する
同じく料理を作ること自体がストレスになってしまう場合、毎日ではなくても介護食の宅配などの利用も検討してみましょう。介護職であれ栄養やカロリーのバランスも含めて安心ですし、食べてはいけないものなどを伝えれば別のものを入れてくれるので介護される側の人もいろんなものが食べられます。
時には介護食を一緒に食べてみて、どのような味なのか、どのような食感なのかを知ることで気持ちがわかるようにもなりますし、味付けなどの参考にもなるというのもおすすめの理由です。介護でなくても日々の料理を作るのは大変です。無理せず色々なものを頼るということを覚えておいてください。
まとめ
今回は自宅で介護する際の食事でありがちな悩みと解決策、自宅で介護する際の食事でストレスをためない方法についてお話ししました。
自宅で介護する際の食事は大切な家族のためであるからこそ、悩みも多くなりますし、大変な分、ストレスも溜まってしまいます。自分だけが悩んだり、自分だけで抱え込んだりするようなことはせず、周囲を頼りながらストレスのない食事つくりを続けてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事が自宅で介護する際の食事でお悩みの方のお役に立てれば幸いです。