冬の時期は気温や湿度が下がるため、お肌が乾燥しやすくなります。
皆様はどのような対策をされていますか?
まず、なぜ冬の時期は肌が乾燥するのでしょうか?
肌の乾燥を引き起こす原因について
1.空気の乾燥
冬は湿度が低くなり空気が乾燥するため、肌から水分が蒸発しやすくなります。特に暖房を使用する室内の環境では、さらに乾燥が進む状況になります。湿度が50%を下回ると、肌の乾燥が現れやすくなります。
2.皮脂分泌の低下
冬は気温が低いため、皮脂腺の働きが弱くなり、肌を保護する皮脂が減少します。
その結果、肌の水分を保持する能力が低下します。
3.血行不良
寒さによって血管が収縮し、血行が悪くなることで肌に十分な栄養や酸素が行き渡らなくなります。肌の栄養不足により、肌の細胞が生まれ変わるターンオーバー(新陳代謝)が乱れ、皮膚のバリア機能の低下につながりやすくなります。
4.入浴や洗顔の習慣
冬場は熱いお湯で入浴することが増えますが、これが肌の皮脂を過剰に奪う原因になります。また、洗顔やボディソープの使い過ぎも乾燥を悪化させることがあります。
5.紫外線ダメージの蓄積
冬でも紫外線は存在しますので、長時間紫外線を浴びることで肌のバリア機能が損なわれ、乾燥しやすい状態になることがあります。
6.個人の体質や加齢
加齢に伴って皮脂やセラミドの分泌が減少し、乾燥肌になりやすくなることも一因です。皮脂分泌はのピークは20~30代前半でピークを迎え、年齢とともに徐々に減少します。40代以降になると皮脂分泌量は顕著に減少し、特に女性は閉経後ホルモンの影響で皮脂分泌が急激に減る傾向があります。50代では、ピーク時の約30~50%まで減少するといわれています。顔や頭皮、手の甲などは乾燥が目立つ部位です。
セラミドとは、皮膚の角質層に含まれる脂質の一種で、バリア機能や保湿に重要な役割を果たしてくれます。セラミドは、20代後半から減少し始め、加齢とともに減少幅が大きくなり、60代では半分以下になることもあります。その結果、肌の乾燥や弾力低下、バリア機能の低下を引き起こします。
7.外的刺激
冷たい風や衣服の摩擦など、外部からの物理的刺激も肌のバリア機能を低下させ、乾燥を引き起こします。
肌の乾燥対策
1.保湿の徹底
◎保湿クリームや乳液を、朝晩しっかり使用しましょう。ヒアルロン酸やセラミドなど、保湿成分が含まれているものがおすすめです。
◎入浴後5分以内に保湿剤を塗ると肌の水分が逃げにくくなります。
2.加湿器を活用
◎部屋の湿度を50~60%に保つと肌の乾燥を防ぎやすいです。
◎加湿器がない場合は、濡れたタオルを部屋干しするだけでも効果的です。
3.入浴時の注意
◎長時間の熱いお湯での入浴は避けましょう。お湯が肌の油分を奪ってしまいます。
◎弱酸性の保湿効果のあるボディソープを使用すると良いです。
4.食事で内側からサポート
◎栄養バランスのとれた食事を心がけ(特にビタミンA、C、E、オメガ3脂肪酸を多く含む食品)摂取しましょう。
例)にんじん、ブロッコリー、アボカド、ナッツ、魚(サーモンやさば)など
5.運動の習慣
◎日常の生活の中で運動を取り入れて血行促進をお勧めします。とはいえ、寒い冬の時期ですので室内でできるストレッチ、筋トレ、ヨガなどを取り入れてみると良いでしょう。
6.適切な洗顔とスキンケア
◎洗顔は朝晩1回ずつで十分です。過剰な洗顔は皮脂を奪います。
◎化粧水の後に、乳液やクリームを重ねて保湿を閉じ込めることが大切です。
7.外出時の注意
◎寒風や紫外線は肌を乾燥させますので、UVケアを行い、マスク・帽子など防寒対策を行いましょう。
これらの対策を取り入れることで、肌の乾燥が緩和しやすくなることでしょう。
ぜひ、試してみてはいかがでしょうか。