HOLISTIC HEALTH JOURNAL

ホリスティックヘルス ジャーナル

セルフケア

がんばりすぎたときの香りの休憩時間

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4月の新生活の季節からひと月たって、「すこーし新たな環境にも慣れたかな・・。」という状況ではないでしょうか。

 初めて社会人として働く時に、「よーし、頑張るぞー。」と気合が入りつつも、実際に様々な業務や仕事内容を覚えていく時には、「あれ、こんなにたくさんのことを覚えていかないといけないの?」「何がなんだかわかんないな。」「覚えられるかな。」「ついていけるかな。」などさらに実態に基づく感情が少しずつ、少しずつ積み重なっていく時期ではないでしょうか。

5月に入るとゴールデンウィーク。医療や介護施設の現場では、連休も関係なく仕事なので、段々と日にちや曜日の感覚も薄れていったり・・。まとまってゆっくり休みをとれるのもほんの束の間ではないでしょうか。

 

4月は新生活に伴い「交感神経」が活性化される時期

 

「あれしないと」「これしないと」「これ覚えないと」「あれどうだったかな。」「ついていかないと。」と新生活に慣れるために、頭の中や体は【戦闘】モード。心拍数や血圧をあげてストレスに対処し、気が張る状態を作り動きやすくします。解剖学的に言うと、自律神経の「交感神経」がとても優位になっている時間が続きやすくなっている状況です。

 

 

「ちょっと緊張した」程度と「ずっと緊張しっぱなし」では違う。

あなたはどちら?

 

 

ストレスにも様々な質や期間がありますね。

不安や焦り、戸惑いなどを”一時的“に感じても、それがすぐに解消できれば「ちょっと緊張した」という程度で一時的な緊張状態としての【戦闘】モードですね。

その場その場で気分を切り替えられたり、夜はしっかりと“睡眠”をとると自ずと【回復と修復】モードになります。心拍数や血圧も穏やかにさせ、心や体が落ち着きを取り戻す時間を取ることで、解剖学的に言うと、自律神経の「副交感神経」が優位になった状態となりバランスを保つことができます。

 

ただ、過緊張が持続し、夜寝る前にも頭の中でぐるぐる、ぐるぐるとその日の反省会のようなものを繰り返し、前向きな気持ちで眠りにつけるならまだしも、そのまま気持ちが落ちてズーンとなり、眠りにつくどころではなかったり。

 

「あれどうしよう」「これどうしよう」「あの時のあれがどうだったかな。」と夜中まで緊張状態が続き、物理的にも睡眠時間が少しずつ少しずつ削られていく・・・。

そのような状況が長期間続き【回復と修復】モードの時間もとれなくなっていくと、心も体も修復がままならず疲弊し、自律神経のバランスが乱れ始め、ホルモンのバランスが整いにくく、しまいには免疫まで下がってストレスに対処するための抵抗力も弱まって、しまいにふとガタっと緊張が保てなくなった瞬間に体調を崩しやすくなる・・という悪循環に陥りやすくなります。

 

 

【戦闘】モードのダメージそのまま?

【回復と修復】の時間確保を意識する。

 

 

新しい環境の時には、「早く慣れよう。」とがむしゃらに頑張りやすくなりがち。

【戦闘】モードは瞬発力としては優秀です。

ただし、持久力を持たせた【戦闘】スタイルを身に着けるためには、やはり、その都度その都度【回復と修復】をこまめに行っていくことも合わせて重要なポイントとなります。

【戦闘】モードのダメージをそのまま放置して、次に挑むスタイル

【戦闘】モードだった自分の心と体を労わり【回復と修復】モードまできちんと確保して次に挑むスタイル

あなたはどちらのスタイルを取り入れたいでしょうか。

 

 

自分自身の【回復と修復】を意識して確保することが、体調や気分の安定に

 

私は、みゆきカレッジでアロマの講師をしております。

みゆきの里内のアロマテラピー研修等でも欠かさずお伝えしているのは、

「ケアする側もケアされる側も、お互いに人間です。

自分自身の【回復と修復】を意識して確保することが、体調や気分の安定につながり、結果的に、目の前の方にも心地よい言動をお届けできる。そのため、誰かにエネルギーを注ぐ方こそ自分自身も大切にしてくださいね。」ということ。

 

自分自身も大切にするアロマテラピー活用

 

 

「こうすべき」「あーすべき」と誰かや何かに心を尽くす日々の中で、「これを今やってしまわないと。」「ほんとはこうしたいけど、今はそれどころではない。」など気づけば自分のことなんていつの間にか後回しになりがち。

しまいには「結果を出せていない自分に優しい声かけとか自分を労わるなんて。」と自分を労わることすら抵抗感を覚えてしまう沼に陥っていたり。

 

優しい植物の香りは、そんな追い詰められた状態の心や体を無条件にそっと包み込んでくれます。

 

ぜひおすすめしたいのは、

ほんの数分、香りと深呼吸だけで、浅くなってしまっている呼吸やがちがちの頭を緩める時間を持つということ。

 

そんなお時間を持っていただきたい時に、おすすめの精油を今回はご紹介いたしますね。

 

 

初めてでも抵抗感なく楽しめるおすすめの精油

 

初めてアロマテラピーを活用する方におすすめの精油は『柑橘系』。

柑橘系が嫌いです。という方は比較的少ないです。

柑橘といえば、みかん。

こたつの上に載っているみかん。を私は思わず創造してしまいますが、

本当にさわやかで愛らしい香りですよね。

  • オレンジ・スイート:愛らしくてかわいらしい一番なじみのある精油の香りです。

香りを初めて香ってみた方からは「あ、これ好き。みかん。」とおっしゃる方が多いです。馴染みやすい香りは違和感なく、脳や心を落ち着かせ、気分を切り替えたいときにおすすめです。

  • ベルガモット:オレンジ・スイートよりもやや大人びていて、凛とした爽やかな香りりが軸を整えてくれるイメージを与えます。実際にベルガモットの精油成分として「酢酸リナリル」を含み、太陽神経叢という自律神経の神経節を鎮静化させ、リラックスに導くことに期待できます。

アロマ職員研修でも一番人気の香りとなっておりました。

「ベルガモットが一番好きです。」とどこに行っても多くの頻度で好評です。

  • レモン:スカッと爽やかな香りは、スンっと気持ちを切り替えたいときにおすすめです。若い年齢層の方などは、この気軽な感じの香りがよく好まれます。

今回は馴染みやすい『柑橘系』をご紹介しましたが、もちろん柑橘系以外では『ラベンダー・アングスティフォリア』や『ホーウッド』などもおすすめです。

これらの精油についてはまたの機会にご紹介できればと思います。

 

 

新生活後の緊張を香りの一呼吸で和らげるアロマテラピーの活用法

 

 

新生活の後で、少し疲れが出てきたな。とまず気づくことが第一歩。

―いま、あなたの呼吸は浅くなっていませんか?

 

アロマストーンやティッシュ、ハンカチに精油を垂らして、心地よい香りを適度に深呼吸しながら、ほんのひとときのリフレッシュタイムを。

これは、休憩中、トイレでも、眠るときにでも、マスク内でも手軽にできる一番おすすめの方法です。

忙しさの中でも香りが緊張を和らげ、ふとした瞬間の深呼吸を思い出させてくれます。また、精油の作用機序から脳を瞬時的に修復してくれますので、心もおのずと和らぎます。

※精油は皮膚に直接原液で塗布することは避けて、香りで深呼吸をしていただく活用としてご利用ください。

※皮膚に塗布して活用したい場合には、植物油やジェルなどに薄めての活用となります。

※柑橘系は色がオレンジ色に染まる可能性がございますので、ハンカチなど布製のものに塗布する場合にはシミにならないかご確認くださいませ。

 

今回おすすめした精油はテノモス(オンラインショップ)で取り扱っておりますので、ぜひアロマストーンと合わせてご活用いただくのはいかがでしょうか。

TENOMOS テノモス

 

より多くのアロマテラピーの実践法や学びの講座などはみゆきカレッジでもお伝えしております。

みゆきカレッジ情報も合わせてぜひご覧ください。

みゆきカレッジ

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津々見 知里

津々見 知里(つつみ ちさと)

現職:みゆきカレッジ講師

臨床看護師歴14年。大学病院にて、集中治療室、緩和ケア、心臓血管外科、循環器内科などを経験。看護師として、また2児の母として、自分を労りながら日々を過ごすことで、目の前の方にも余裕を持って接することができることを痛感。大切な日々の生活を少しでも健やかに、心身ともに緩ませながら過ごせるツールとしてアロマを活用する様々な方法をお伝えします。

資格

看護師、保健師、NARD JAPAN認定アロマ・インストラクター