目次
- 料理研究家 辰巳芳子先生「いのちを支えるスープ」との出会いと提供までの歩み
- 導入期:2007年(約18年前)~2008年
- 開発期:2008年4月~2015年
- 成長期:2015年~
命のスープとは、著名な料理家 辰巳芳子(1923年生まれ)先生が、嚥下困難となった父親の8年におよぶ介護経験から、病苦の中の嚥下困難がスープと結びついたと著書に記されています。
そのスープは「いのちのスープ」として世に広く知られています。
山本総料理長によれば、「生を受けてから、いのちを全うする瞬間まで口にでき、その人を支えることができる…こうした考えから名づけられた」のが、「いのちのスープ」なのだそうです。
みゆきの里では、2008年10月より料理研究家 辰巳芳子先生の「食」に対する想いのこもったレシピをもとに、大分由布院玉の湯・山本総料理長にご指導いただきながら「いのちを支えるスープ」を各施設で献立に取り入れ、季節の素材を使ったスープを患者様やご利用者様に提供しています。
今回はみゆきの里で「いのちを支えるスープ」を提供するに至ったこれまでの歴史をご紹介いたします。
料理研究家 辰巳芳子先生「いのちを支えるスープ」との出会いと提供までの歩み
導入期:2007年(約18年前)~2008年
〇名古屋で開催された終末期を支えるセミナーに参加
そこで「命を支えるスープ」の存在を知る
〇ご紹介で鎌倉の辰巳芳子先生のご自宅へ伺う
辰巳先生から取り組む覚悟があるならば九州の大分由布院「玉の湯」の直弟子から学ぶと良いとご提案頂く
〇大分由布院玉の湯・山本総料理長の元へ
田邊科長(御幸病院管理栄養士)と東島料理長2名で伺い、月2回スープ食を学ぶ
開発期:2008年4月~2015年
〇玉の湯での学びを、みゆきの里内で調理師・栄養士(各施設代表者を選出)に月2回スープ委員会として伝達講習(第一期)をスタート
〇スープ委員は各施設にて他スタッフへ伝達し、患者・ご利用者へ提供(月1回)
〇玉の湯の山本総料理長から、スープを提供する際、調理はできても、辰巳芳子先生の考え方を知ることが重要であるとご提案を受け、約3年間、鎌倉のスープ教室へ参加。
〇2013年 玉の湯山本総料理長がみゆきの里総料理長へ着任される
成長期:2015年~
〇命を支えるスープ 週1回の提供へ
〇総料理長より スープの実技指導・調理指導
大量調理用の命を支えるスープ食のマニュアルを作成頂き、各施設にて整備
〇2023年8月~みゆきの里栄養科(課)山本総料理長によるスープ勉強会(第二期)開始(勉強会の動画録画)
このようにみゆきの里では「いのちを支えるスープ」を提供するまでの歩みを進めて参りました。
大量調理で提供する難しさはありますが、山本総料理長のご指導のもと提供できております。
これからも提供を継続するために各施設より栄養科(課)職員にて山本総料理長によるスープ勉強会に参加しております。
今後はその料理教室の様子を配信することで、この素晴らしい「いのちを支えるスープ」をご家庭でも作っていただけるよう取り組みを行って参りたいと考えておりますので、是非今後も記事をチェックいただければと思います。