日本では、茶を飲むときに一緒にお菓子をいただくことが多いでしょう。
中国では木の実を一緒に食べることが多いので、その作り方をご紹介します。
[胡桃]くるみ
一般的に胡桃の入ったクッキ一やケ一キなどを茶菓子として楽しみますが、ここでおすすめする胡桃は甘いものではなく、塩味の炒り胡桃です。
<材料>
胡桃……………100g
粗塩……………適量
水………………1000ml
<作り方>
① 鉄鍋に粗塩を入れて熱くなるまで炒る。
② 別の鍋に水を入れて火にかけ沸騰させ、胡桃をさっと入れて取り出し、①の鉄鍋に入れて炒る。
③ 胡桃の水分がなくなり、表面が黄色になったら火を止め、冷ます。
<解説>
温性で油分が多いので、食べるのは1日5個までが目安。
湯通しした胡桃もおいしくいただけます。
[落花生]らっかせい
落花生は使いやすい食材です。生で食べたり、炒ったり、煮たりしてから使うなどいろいろな食べ方があります。ここでは中国でよく作る五香花生を紹介します。
<材料>
落花生………200g
肉桂(にっけい)………3g
八角茴(はっかくうい)香(きょう)…1かけ
粗塩………適量
山椒…………3g
水…………1000ml
月桂菜(げっけいよう) (ローリエ)…1枚
<作り方>
① 鉄鍋に粗塩を入れて熱くなるまで炒る。
② 別の鍋に八角茴香・山椒・月桂葉・肉桂・水を入れて火にかけ沸騰させる。落花生をさっと入れて取り出す。
③ ②の落花生を①に入れて炒り、水分がなくなり、表面が濃い色になったら火を止め、冷ます。
<解説>
落花生の渋皮は血小板を増加する働きがあるため、貧血の際によく使います。また抗がん作用もあるといわれています。
しかし脂分が多いので、高脂血症や胃の病気の人は注意が必要です。
炒った落花生は内熱が出やすいので、煮ることをおすすめします。
[杏仁]きょうにん
杏仁は漬物にするか、スイーツとして食べることが多いです。
茶に合わせるには、琥珀杏仁をおすすめします。
<材料>
皮つき杏仁……200g
炒り白胡麻……20g
氷砂糖…………120g
はちみつ………適量
<作り方>
① 湯を沸かし、杏仁を入れてサッと茹でてから取り出し、水にさらして杏仁の先端を切り、皮をむく。
② 鍋に氷砂糖・はちみつと水を入れて中火から弱火で氷砂糖が解けるまで煮る。
③ 白胡麻と①を②に入れてよく混ぜる。火を止め、杏仁を冷ます。
<解説>
血糖値が高い場合はこのメニューは使わず、①の後に杏仁を乾炒りにするか、胡桃と落花生の作り方を参照して塩味にしましょう。写真は皮つきです。
[南瓜の種]かぼちゃのたね
南瓜の種は食感がよく、美味しいので中国ではよく食べられています。
作り方も簡単です。
<材料>
南瓜の種……100g
塩……………少々
<作り方>
① 南瓜から種を取り、きれいに洗って、乾燥させる。
② 鍋に①と塩を入れて弱火で炒る。色がつき、香りが出たら完成。
<解説>
大きく膨らんだ南瓜の種を取ります。少したまってからまとめて作ると手間がかかりません。
毎日50gの南瓜の種を食べると前立腺によいといわれており、中年以降の男性におすすめです。
参考文献:
- 関口善太著.〈イラスト図解〉東洋医学のしくみ.日本実業出版社,2003
- 辰巳洋著.実用中医薬膳学.東洋学術出版社,2008
- 平馬直樹・浅川要・辰巳洋著.オールカラー版 基本としくみがよくわかる東洋医学の教科書.株式会社ナツメ社,2014
- 辰巳洋著.薬膳茶のすべて.株式会社 緑書房,2017
- 仙頭正四郎著.最新 カラー図解 東洋医学 基本としくみ.株式会社西東社,2019