
便と尿の排泄を促進し、
便秘・下痢・むくみ・排尿不調などの症状を改善します。
瀉下類(しゃげるい) 便通をよくする
健康を維持するためには毎日順調に排便することが大切ですが、実際には便秘になってしまうこともあります。便がたまると毒素を体内から排泄できなくなり、長期間にわたると頭痛・めまい・口臭・皮膚のかゆみ・赤み・咳・喘息・腹部の張り・ガスの貯留・腹痛などの自家中毒の症状を引き起こします。ひどくなるとがんにもつながり、身体に害を及ぼすため、排便を促さなければいけません。胃腸の動きをよくし、排便を促進する食薬を瀉下類とよびます(瀉下類以外でも便通をよくする食薬があります)。
利水滲湿類(りすいしんしつるい) 水を排泄させる
体内に停留する余分な水を排泄させ、むくみ・痰・めまい・排尿痛・血尿・排尿不調・下痢などの症状を緩和する食薬です。この類の食薬は利尿によって脾の運化の働きを助け、消化機能を高めることもできます。
瀉下類(しゃげるい)
バナナ——バショウ科 性味 寒・甘 帰経 胃・大腸 常用量 好みでよい
期待される効能
清熱(せいねつ)潤(じゅん)腸(ちょう)解毒(げどく):熱による便秘・強いのどの渇き・咳・のどの腫れと痛み
注意
寒い季節や冷え症・下痢しやすい人は摂取量を控える。
蘆薈(ろかい) ——ユリ科・アロエ科 性味 寒・苦 帰経 肝・大腸・胃 常用量 1〜2g
期待される効能
①瀉下通便(しゃげつうべん):熱による便秘
②清肝除煩(せいかんじょはん):肝経実熱による頭痛・めまい・口の苦み・焦燥・不眠
③殺虫療疳(さっちゅうりょうかん):腸の寄生虫による痩せ・腹痛・顔色萎(い)黄(おう)(黄色っぽく光沢がない)・皮膚病
番瀉(ばんしゃ)葉(よう) ——マメ科 性味 寒・甘・苦 帰経 大腸 常用量 1.5〜3g
期待される効能
瀉下通便(しゃげつうべん):熱による便秘・腹水と腹部の張り
注意
生理期間(出血量が増える)・妊婦(流産することがある)・授乳期(子供に影響する)は禁忌。
パイナップル ——パイナップル科 性味 微寒・甘・微酸 帰経 胃・膀胱 常用量 好みでよい
期待される効能
①清熱通便(せいねつつうべん)利尿(りにょう):熱による便秘・むくみ・排尿不調
②清熱(せいねつ)解暑(げしょ):熱によるのどの渇き・吐き気・嘔吐・食欲不振
注意
食べ過ぎると口内が荒れ、ひどくなると出血する。
はちみつ(補(ほ)気類(きるい)) ——節足動物ミツバチ科 性味 平・甘 帰経 肺・脾・大腸 常用量 好みでよい
期待される効能
①潤(じゅん)腸通便(ちょうつうべん):大腸乾燥による便秘
②潤肺止(じゅんはいし)咳(がい):肺の乾燥による痰のない空咳
③補中(ほちゅう)緩急(かんきゅう)止痛(しつう):脾胃虚弱による胃と腹部の痛み
④解毒(げどく):トリカブトの中毒
注意
湿熱痰滞で胸が苦しいときは用いない。
無花果(いちじく) ——クワ科 性味 平・甘 帰経 脾・肺・大腸 常用量 好みでよい
期待される効能
①潤(じゅん)腸通便(ちょうつうべん):大腸の乾燥による便秘・痔の腫れ
②潤(じゅん)肺(はい)利(り)咽(いん):のどの痛み・声嗄(が)れ
参考文献:
1)関口善太著.〈イラスト図解〉東洋医学のしくみ.日本実業出版社,2003
2)辰巳洋著.実用中医薬膳学.東洋学術出版社,2008
3)平馬直樹・浅川要・辰巳洋著.オールカラー版 基本としくみがよくわかる東洋医学の教科書.株式会社ナツメ社,2014
4)辰巳洋著.薬膳茶のすべて.株式会社 緑書房,2017
5)仙頭正四郎著.最新 カラー図解 東洋医学 基本としくみ.株式会社西東社,2019






