よく病院や介護施設のスタッフから「今からパ・タ・カ・ラを繰り返し言ってください」と言われたことはありませんか?
これは「オーラルディアドコキネシス」という舌口唇運動機能(巧緻性および速度)の検査の1つです。
この検査では、決められたことばを発音してもらうことで、口がしっかり動き、きれいな音が出ているか、繰り返し素早く言えるかなど確認します。
この検査でどういうところを見ているか
それぞれの音によって関連する部位が異なります。
パ:口唇を閉じて弾くように言う音なので、唇の力をみます
タ:舌の前の部分使う音なので、舌の前側の方の力を見るときに言ってもらいます
カ:舌の奥を盛り上げて言う音なので、舌の奥側の力を見るときに言ってもらいます
ラ:舌の全体をそりあげて言う音なので、舌全体の力を見るときに言ってもらいます
パタカラをまとめて言う:口唇、舌前、舌奥、舌全体を協調良く動かすため、舌の協調性を見ます

以上から
・音が正しく出ない・歪んでいる場合は、その部位の力が弱くなっている、運動する範囲に制限がある可能性があります。
・1つの発音だと良いが繰り返すことで音が正しく出ない場合は、その部位の協調する力が弱くなっている可能性があります。
検査結果を活用した練習内容
例えば、オーラルディアドコキネシスにて「パ」が歪んでしまっている場合は、口唇の動きが悪い、口唇の筋力が弱いまたは口唇の協調性が悪い可能性があるため、
・口唇の運動
・口唇の筋力トレーニング・
・口唇を使った音「パ行」「マ行」「バ行」など言う
といった練習を行うことで、その方の口の運動能力を高めることができます。
練習のポイント
運動の際はわざとらしく動かすことや音を出すときははっきり音をだすように意識すると良いと思われます。

【大事なポイント】
発音を行うことで、それぞれの部位を動かすことになりますが、ことばを言うときは細かい運動や協調性が必要になります。そのため、弱くなっていることばだけ練習するのではなく、口全体の基本的な運動(口の閉口や舌の運動、口唇の運動、頬の運動など)を行うことでより練習の効果が期待できます。
「パ・タ・カ・ラ」はことばだけでなく嚥下体操にも応用できる?
発語と嚥下機能はとても密接な関係と言えます。その為、嚥下能力の向上を目的とした嚥下体操に「パ・パ・パ・・・」「タ・タ・タ・・・」を加えることでより呼吸・口の運動・口の協調性の要素を体操に取り入れ、より効果的な嚥下体操が行えます。
嚥下体操をするときは、一緒に行うことをお勧めします。

※体操の際は、無理のないように体調に合わせて行ってください。
ことばの力をみる時に使う「パ・タ・カ・ラ」についてお話しました。
上記内容で気になる点があれば、是非かかりつけ医や言語聴覚士に相談していただきますようお願いいたします。






