
消食類(しょうしょくるい)②
穀(こく)芽(が) ——イネ科(粟(あわ)) 性味 温・甘 帰経 脾・胃 常用量 9~15g
期待される効能
① 消食(しょうしょく)和中(わちゅう):穀類過食による消化不良・腹部膨満・吐き気・下痢
② 健脾(けんひ)開(かい)胃(い):脾気虚による食欲不振・少食・げっぷ
注意
妊娠中・授乳期には用いない
山楂子(さんざし)(山楂(さんざ)) ——バラ科 性味 微温、酸・甘 帰経 脾・胃・肝 常用量 9~30g
期待される効能
① 消食化積(しょうしょくかせき):消化不良・肉食過多による胃腹脹痛・吐き気・嘔吐・下痢
② 行気散瘀(ぎょうきさんお):瘀血による胸痛・産後腹痛・出血・月経痛・腸ヘルニア
注意
① 胃酸過多の人は注意。
② 人参との併用は避ける。
麦芽(ばくが) ——イネ科(大麦) 性味 平・甘 帰経 脾・胃・肝 常用量 10~120g
期待される効能
① 消食(しょうしょく)健(けん)胃(い):殻類や芋類の胃腸中の停滞・げっぷ・腹部の張り・下痢・子供の消化不良
② 回乳消脹(かいにゅうしょうちょう):乳房の脹痛・母乳を止める
注意
生麦芽は消食健胃、炒麦芽(30g以上)は回乳消脹の働きがある。
莱菔子(らいふくこ)——アブラナ科 性味 平・辛・甘 帰経 肺・脾・胃 常用量 6~10g
期待される効能
① 消食除脹(しょうしょくじょちょう):食べ過ぎによる脘腹部の張りと痛み・げっぷ
② 降(こう)気化(きか)痰(たん):胸のつかえ。咳・喘息・痰が多い
化痰止(かたんし)咳平喘類(がいへいぜんるい)
白(はく)芥子(がいし) ——アブラナ科 性味 温、辛 帰経 肺・胃 常用量 3~6g
期待される効能
① 温(おん)肺化(ぱいか)痰(たん)利(り)気(き):寒邪による咳・喘息・痰が多い・胸のつかえ
② 散結消腫(さんけつしょうしゅ):痰湿による肢体・関節の痛み・固まり
豆乳(とうにゅう) ——マメ科 性味 平、甘 帰経 肺・大腸・膀胱 常用量 好みでよい
期待される効能
① 潤肺止(じゅんはいし)咳平喘(がいへいぜん):虚労の咳・喘息・のどの渇き
② 利尿通便(りにょうつうべん):便秘・排尿不調・むくみ
甜(てん)杏(きょう)仁(にん) ——バラ科 性味 平、甘 帰経 肺・大腸 常用量 6~9g
期待される効能
① 潤肺祛痰止(じゅんはいきょたんし)咳平喘(がいへいぜん):虚労の咳・喘息・のどの渇き
② 潤(じゅん)腸通便(ちょうつうべん):便秘・便に血が混ざる・痔
桔梗(ききょう) ——キキョウ科 性味 平、苦・辛 帰経 肺 常用量 3~9g
期待される効能
① 宣(せん)肺(はい)利(り)咽(いん):外(がい)邪犯(じゃはん)肺(はい)の咳・希薄な痰・鼻づまり・胸のつかえ・のどの腫れと痛み
② 祛痰排(きょたんはい)膿(のう):胸隔のつかえ・多量の痰
注意
① 陰虚の慢性咳・咳血・胃潰瘍・麻疹や水痘が透発しないときには使用しない。
② 根には有毒サポニン含有のため生で用いる場合は茹でて水にさらすあく抜きが必要。
烏(う)梅(ばい)(収(しゅう)渋(じゅう)類) ——バラ科 性味 平、酸・渋 帰経 肝・脾・肺・大腸 常用量 3~30g
期待される効能
① 斂肺止(れんぱいし)咳(がい):肺虚による慢性咳・喘息
② 渋腸止瀉(じゅうちょうししゃ):慢性下痢
③ 生津止渇(しょうしんしかつ):虚熱による消渇(多食・多飲・多尿・痩せ)
④ 安蛔(あんかい)止痛(しつう):回虫による腹痛・嘔吐
注意
酸味があるので、胃酸過多には用いないほうがよい。
参考文献:
1)関口善太著.〈イラスト図解〉東洋医学のしくみ.日本実業出版社,2003
2)辰巳洋著.実用中医薬膳学.東洋学術出版社,2008
3)平馬直樹・浅川要・辰巳洋著.オールカラー版 基本としくみがよくわかる東洋医学の教科書.株式会社ナツメ社,2014
4)辰巳洋著.薬膳茶のすべて.株式会社 緑書房,2017
5)仙頭正四郎著.最新 カラー図解 東洋医学 基本としくみ.株式会社西東社,2019






