
消食類(しょうしょくるい)③
枇杷(びわ) ——バラ科 性味 涼、甘・酸 帰経 脾・肺・肝 常用量 好みでよい
期待される効能
① 潤肺止(じゅんはいし)咳(がい):肺燥と肺熱による咳・喀血・吐血・便に血が混ざる
② 生津止渇(しょうしんしかつ):のどの渇き
③ 下気止嘔(かきしおう):胃気上逆による嘔吐やしゃっくり・胃熱による嘔吐・げっぷ
④ 平(へい)肝(かん)清熱(せいねつ):小児発熱によるけいれん
注意
❶ 多食すると湿を助け痰を生む。
❷ 脾虚で下痢気味の人は控える。
梨(なし) ——バラ科 性味 涼、甘・微酸 帰経 肺・胃 常用量 好みでよい
期待される効能
清熱化(せいねつか)痰(たん)、生津潤燥(しょうしんじゅんそう):いらだちを伴う熱感・のどの渇き・消渇(多食・多飲・多尿・痩せ)・痰熱による咳・喀血
注意
脾胃虚寒で下痢をしやすい人、肺寒咳嗽(冷え症による咳)の人は控える。
羅漢果(らかんか) ——ウリ科 性味 涼、甘 帰経 肺・大腸 常用量 好みでよい
期待される効能
① 清(せい)肺(はい)利(り)咽(いん)・止(し)咳化(がいか)痰(たん):痰火による咳・喀血・のどの腫れと痛み
② 潤(じゅん)腸通便(ちょうつうべん):大腸の乾燥による便秘
③ 生津止渇(しょうしんしかつ):のどの渇き
枇杷(びわ)葉(よう) ——バラ科 性味 微寒(平)、苦 帰経 肺・胃 常用量 6~15g
期待される効能
① 清肺化痰止(せいはいかたんし)咳(がい):肺熱による咳・喘息・粘稠な痰・のどの渇き
② 和胃降(わいこう)逆(ぎゃく):胃熱による吐き気・嘔吐
注意
❶ 蜜であぶった枇杷葉は咳止めに、生あるいは生姜(しょうきょう)汁であぶった枇杷葉は吐き気止めの作用に優れる。
➋ 枇杷葉の背面には繊毛が多く湯剤に入れると濁り、のどにも刺激があるので、繊毛を除去して布などに包んで煎じる。
➌ 寒咳や胃寒嘔吐には用いない。
昆布(こんぶ)——コンブ科 性味 寒、鹹 帰経 肝・胃・腎 常用量 10~15g
期待される効能
① 消(しょう)痰(たん)軟(なん)堅(けん):固まった痰・体内の固まり(腫塊・筋腫など)とその痛み
② 利水消腫(りすいしょうしゅ):むくみ・げっぷ・脚気
注意
脾胃の虚寒証で下痢気味のときには用いない。
柿(かき) ——カキノキ科 性味 寒、甘・渋 帰経 心・肺・大腸 常用量 好みでよい
期待される効能
① 清熱(せいねつ)潤(じゅん)肺(ぱい):肺熱による咳・喀血・便秘
② 生津止渇(しょうしんしかつ):胃熱傷陰によるのどの渇き・口内炎
③ 解酒熱毒(かいしゅねつどく):酒の飲み過ぎ
注意
❶ 渋み成分タンニンはとり過ぎると便秘になることがある。
➋ 柿は蟹と食べ合わせると腹が痛くなり、下痢をする。空腹時の食べ過ぎに注意。
胖(ばん)大海(だいかい) ——アオギリ科 性味 寒、甘 帰経 肺・大腸 常用量 1~2個を熱湯に浸したまま服用
期待される効能
① 清(せい)肺化(はいか)痰(たん)・利(り)咽(いん)開音(かいおん):痰熱による咳・肺熱による声嗄れ・のどの腫れと痛み
② 清(せい)腸通便(ちょうつうべん):熱結便秘の頭痛・目の充血・歯痛
注意
脾胃虚寒泄瀉(ひいきょかんせっしゃ)には慎重に服用。
参考文献:
1)関口善太著.〈イラスト図解〉東洋医学のしくみ.日本実業出版社,2003
2)辰巳洋著.実用中医薬膳学.東洋学術出版社,2008
3)平馬直樹・浅川要・辰巳洋著.オールカラー版 基本としくみがよくわかる東洋医学の教科書.株式会社ナツメ社,2014
4)辰巳洋著.薬膳茶のすべて.株式会社 緑書房,2017
5)仙頭正四郎著.最新 カラー図解 東洋医学 基本としくみ.株式会社西東社,2019






