HOLISTIC HEALTH JOURNAL

ホリスティックヘルス ジャーナル

医師執筆

第九十四回東洋医学療法の紹介コラム77薬膳茶㉗目的別・薬膳茶に使う食薬ー消③

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消食類(しょうしょくるい)

 

枇杷(びわ) ——バラ科 性味 涼、甘・酸 帰経 脾・肺・肝 常用量 好みでよい

期待される効能

① 潤肺止(じゅんはいし)咳(がい):肺燥と肺熱による咳・喀血・吐血・便に血が混ざる

② 生津止渇(しょうしんしかつ):のどの渇き

③ 下気止嘔(かきしおう):胃気上逆による嘔吐やしゃっくり・胃熱による嘔吐・げっぷ

④ 平(へい)肝(かん)清熱(せいねつ):小児発熱によるけいれん

 

注意

❶ 多食すると湿を助け痰を生む。

❷ 脾虚で下痢気味の人は控える。

 

 

梨(なし) ——バラ科 性味 涼、甘・微酸 帰経 肺・胃 常用量 好みでよい

期待される効能

清熱化(せいねつか)痰(たん)、生津潤燥(しょうしんじゅんそう):いらだちを伴う熱感・のどの渇き・消渇(多食・多飲・多尿・痩せ)・痰熱による咳・喀血

 

注意

脾胃虚寒で下痢をしやすい人、肺寒咳嗽(冷え症による咳)の人は控える。

 

羅漢果(らかんか) ——ウリ科  性味 涼、甘  帰経 肺・大腸 常用量 好みでよい

期待される効能

① 清(せい)肺(はい)利(り)咽(いん)・止(し)咳化(がいか)痰(たん):痰火による咳・喀血・のどの腫れと痛み

② 潤(じゅん)腸通便(ちょうつうべん):大腸の乾燥による便秘

③ 生津止渇(しょうしんしかつ):のどの渇き

 

枇杷(びわ)葉(よう) ——バラ科  性味 微寒(平)、苦  帰経 肺・胃 常用量 6~15g

期待される効能

①  清肺化痰止(せいはいかたんし)咳(がい):肺熱による咳・喘息・粘稠な痰・のどの渇き

②  和胃降(わいこう)逆(ぎゃく):胃熱による吐き気・嘔吐

 

注意

❶  蜜であぶった枇杷葉は咳止めに、生あるいは生姜(しょうきょう)汁であぶった枇杷葉は吐き気止めの作用に優れる。

➋  枇杷葉の背面には繊毛が多く湯剤に入れると濁り、のどにも刺激があるので、繊毛を除去して布などに包んで煎じる。

➌  寒咳や胃寒嘔吐には用いない。

 

昆布(こんぶ)——コンブ科  性味 寒、鹹  帰経 肝・胃・腎 常用量 10~15g

期待される効能

① 消(しょう)痰(たん)軟(なん)堅(けん):固まった痰・体内の固まり(腫塊・筋腫など)とその痛み

② 利水消腫(りすいしょうしゅ):むくみ・げっぷ・脚気

 

注意

脾胃の虚寒証で下痢気味のときには用いない。

 

柿(かき) ——カキノキ科  性味 寒、甘・渋  帰経 心・肺・大腸 常用量 好みでよい

期待される効能

① 清熱(せいねつ)潤(じゅん)肺(ぱい):肺熱による咳・喀血・便秘

② 生津止渇(しょうしんしかつ):胃熱傷陰によるのどの渇き・口内炎

③ 解酒熱毒(かいしゅねつどく):酒の飲み過ぎ

 

注意

❶ 渋み成分タンニンはとり過ぎると便秘になることがある。

➋ 柿は蟹と食べ合わせると腹が痛くなり、下痢をする。空腹時の食べ過ぎに注意。

 

胖(ばん)大海(だいかい) ——アオギリ科  性味 寒、甘 帰経 肺・大腸 常用量 1~2個を熱湯に浸したまま服用

期待される効能

① 清(せい)肺化(はいか)痰(たん)・利(り)咽(いん)開音(かいおん):痰熱による咳・肺熱による声嗄れ・のどの腫れと痛み

② 清(せい)腸通便(ちょうつうべん):熱結便秘の頭痛・目の充血・歯痛

 

注意

脾胃虚寒泄瀉(ひいきょかんせっしゃ)には慎重に服用。

 

 

参考文献:

1)関口善太著.〈イラスト図解〉東洋医学のしくみ.日本実業出版社,2003

2)辰巳洋著.実用中医薬膳学.東洋学術出版社,2008

3)平馬直樹・浅川要・辰巳洋著.オールカラー版 基本としくみがよくわかる東洋医学の教科書.株式会社ナツメ社,2014

4)辰巳洋著.薬膳茶のすべて.株式会社 緑書房,2017

5)仙頭正四郎著.最新 カラー図解 東洋医学 基本としくみ.株式会社西東社,2019

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