HOLISTIC HEALTH JOURNAL

ホリスティックヘルス ジャーナル

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認知症マフが教えてくれた、手で触れる安心感

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認知症マフとは

 

みなさま、こんにちは。私は、病院で看護師として認知症の患者さまのケアに携わっております。

病院は、患者さまにとって慣れない環境であり、大きなストレスや不安を感じやすい場所です。

認知症の患者さまは「ここはどこ?」「どうしてここにいるの?」という混乱が強く表れることがあります。そんな時、私たち看護師は患者さまの不安を和らげるためのさまざまなケアを行っております。

その中でも、最近病院や介護施設で大きな効果を上げているのが、「認知症マフ」と呼ばれるアイテムです。

マフとは、毛糸などで筒状に編まれた手袋のようなものです。筒の中に手を入れると、あたたかく守られているような安心感が得られます。

 

 

さらに、マフの外側や内側には、マスコットやリボンなど飾りのモチーフなどが縫い付けられており、患者さまが手で触って遊んだり、いじったりすることができます。

認知症の患者さまは、手持ち無沙汰になると不安から落ち着かなくなったり、衣服や点滴の管を引っ張ってしまうことがあります。しかし、マフに触れ、指先を動かすことに集中することで、心が落ち着き、緊張がすっと和らぐのです。また、マフを通じて「きれいな色ですね」「これ、かわいいですね」「触ると気持ちいいですね」と、看護師やご家族さまとの会話が生まれ、とてもよいコミュニケーションがとれるという大きなメリットがあります。

 

 

このマフは認知症のケアにおいて最も大切な「安心感」と「その人らしさを尊重すること」に繋がっています。身近に、認知症の方と接する機会がありかもしれません。その時、もし少し戸惑われている様子を見かけたら、ぜひこの「マフ」の考え方を思い出してみてください。

大切なのは、言葉で無理に説得することではなく、「ここは安心できる場所ですよ」「私はあなたの味方ですよ」という姿勢を、目に見える形やぬくもりで伝えることだと思うのです。優しく見守り、その方が好きなことや大切にされていることに寄り添うことが、不安を落ち着かせる何よりの薬になります。

 

認知症は決して特別な病気ではありあせん。誰もが安心して暮らせるために、まずは「あたたかく見守る目」と「寄り添う心」を皆様の日常に取り入れてみましょう。

私たちが病院で行っているケアの工夫が、人と人をつなぐ一つのヒントになれば幸いです。

 

一緒にマフ編みを始めませんか?

認知症マフは編み方が簡単なものも多く、経験がない方でも比較的始めやすいです。インターネットで「認知症マフ 編み方」と検索すると、編み方の解説動画や編み図が提供されています。

御幸病院では、皆様が編んでくださったマフを募集しております。

一緒に温かい活動の輪を広げましょう。

提供してくださる方は、御幸病院の受付窓口までお願いいたします。皆様の温かい気持ちを心よりお待ちしております。

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森山 嘉子

森山 嘉子(もりやま よしこ)

現職:御幸病院 副看護部長 医療安全管理者

2013年熊本大学大学院保健学教育部保健学専攻博士前期課程修了。2006年に家族で熊本に越してきました。看護師としての経験は内科・外科病棟、重症系病棟(CCU・ICU)と幅広く経験しています。また医療の質・安全管理部を経験し、多職種連携の強化やリスク管理能力を培うことができました。今までの経験や知識を活かして、医療現場における質の向上と次世代の育成に大きく貢献してきたいと思います。

資格

看護師、エキスパート質安全責任者