HOLISTIC HEALTH JOURNAL

ホリスティックヘルス ジャーナル

医師執筆

第九十八回東洋医学療法の紹介コラム81薬膳茶㉛目的別・薬膳茶に使う食薬ー通④

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通(つう)④

 

鶏(けい)血(けっ)藤(とう)——マメ科 性味 温、苦・微甘 帰経 肝・腎 常用量 10〜30g

期待される効能

①  行(こう)血(けつ)補血調(ほけつちょう)経(けい):血瘀・血虚による生理不順・生理痛・閉経

②  通経活絡(つうけいかつらく):風湿邪気による関節筋肉痛・しびれ

 

月(げっ)季(き)花(か)——バラ科  性味 平、甘・淡・微苦  帰経 常用量 3〜6g

期待される効能

①  活(かっ)血調(けつちょう)経(けい)・疏肝解鬱:肝気鬱結と気滞血瘀による生理不順・生理痛・閉経・胸脇部の張りと痛み

②  消腫(しょうしゅ)解毒(げどく):皮膚や皮下の急性化膿性疾患

注意

妊婦には慎重に用いる。

 

桃(とう)仁(にん)——バラ科  性味 平、甘・苦  帰経 心・肝・大腸 常用量 5〜10g

期待される効能

①  活血化瘀(かっけつかお):血瘀による閉経・生理痛・固まり・肺癰(肺の急性化膿性疾患)・腸癰(盲腸の急性化膿性疾患)

②  潤(じゅん)腸通便(ちょうつうべん):腸燥による便秘

③  止(し)咳平喘(がいへいぜん):肺気不降の咳・喘息

注意

① 妊婦、下痢のときは禁忌。 

② 呼吸を抑制することがあるので長期使用と多量使用は避ける。

 

益(やく)母草(もそう)——シソ科  性味 微寒、辛・苦  帰経 心・肝・膀胱 常用量 12〜30g

期待される効能

①  活(かっ)血調(けつちょう)経(けい):血瘀による生理不順・生理痛・閉経・悪露停滞・産後腹痛

②  利水消腫(りすいしょうしゅ):血熱による排尿不調・血尿・むくみ

③  清熱(せいねつ)解毒(げどく):打撲疼痛・皮膚や皮下の急性化膿性疾患・発疹

注意

① 妊婦は禁忌。 

② 生理の出血が多い人は慎重に使用。

 

凌霄(りょうしょうか)花——ノウゼンカズラ科  性味 微寒、辛  帰経 肝・心包 常用量 3〜9g

期待される効能

①  破瘀通(はおつう)経(けい):血瘀による閉経・生理痛・打撲疼痛

②  涼血祛風(りょうけつきょふう):血熱によるかゆみ・風疹・湿疹・血便・不正出血

注意

妊婦は禁忌。

 

丹参(たんじん)——シソ科  性味 微寒、苦 帰経 心・心包・肝 常用量 3〜60g

期待される効能

①  活(かっ)血調(けつちょう)経(けい):血熱による生理不順・生理痛・閉経・産後腹痛

②  祛瘀(きょお)止痛(しつう):瘀血による胸痛・胃腹部の疼痛・打撲疼痛・固まりの疼痛

③  涼血消癰(りょうけつしょうよう):皮膚の化膿性疾患

④  除煩(じょはん)安神(あんしん):熱病による精神不安・動悸・不眠

注意 

① 出血性疾患の人は使用しない。 

② 藜(り)芦(ろ)との配合は禁忌。

 

鬱(う)金(こん)——ショウガ科  性味 寒、辛・苦 帰経 肝・胆・心 常用量 3〜9g

期待される効能

①  活(かっ)血(けつ)止痛(しつう)・行(こう)気(き)解(げ)鬱(うつ):肝気鬱結による胸脇部の疼痛・胸のつかえる痛み・乳房刺痛(針で刺すような痛み)・生理不順・生理痛

②  清心(せいしん)涼(りょう)血(けつ)・利胆退(りたんたい)黄(おう):心熱・肝熱による各種出血・黄疸

注意

丁(ちょう)香(こう)との配合は禁忌。

 

参考文献:

1)関口善太著.〈イラスト図解〉東洋医学のしくみ.日本実業出版社,2003

2)辰巳洋著.実用中医薬膳学.東洋学術出版社,2008

3)平馬直樹・浅川要・辰巳洋著.オールカラー版 基本としくみがよくわかる東洋医学の教科書.株式会社ナツメ社,2014

4)辰巳洋著.薬膳茶のすべて.株式会社 緑書房,2017

5)仙頭正四郎著.最新 カラー図解 東洋医学 基本としくみ.株式会社西東社,2019

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王 暁東

王 暁東(おう きょうとう)

現職:御幸病院 漢方研究室 主任研究員

経歴

【経歴】
5代続く中医学医師の家庭に生まれ、幼少の頃より家族から中医学の基礎を教わる。
1993年 河北医科大学中医学院中医学部大卒
総合病院中医科中医師(中医総合科)として勤務                       
1997年 熊本大学医学部第二生理学科に入局、脳・免疫科学の知覚生理学を専攻
2002年 熊本大学大学院医学研究科修士博士連合課程卒 
医学博士取得(西洋医学)
2016年 南京中医薬大学中医学院に入学、中医学臨床基礎・経方(漢方)医学を専攻
2019年 南京中医薬大学博士課程卒
医学博士取得(中医学) 
2004年~ 中国南京中医薬大学 客員教授
2014年~ アメリカ自然医学研究院 研究員
2020年~ 中国河北中医薬大学 客員教授
1999年~ 御幸病院および複数の医療機関に中医師・研究員・講師として勤務

【資格】

・医師(中国国家資格・中医師)
・医学博士(中国・中医学)
・医学博士(日本・西洋医学)
・自然医学療法医師(アメリカ自然医学学会)

【学会役職】

・世界中医薬学会聯合会 経方専業委員会 副会長
・世界中医薬学会聯合会 治未病専門委員会 常務理事
・日本中医協会 副会長