
補(ほ)②
桃(もも)——バラ科 性味: 温、甘・酸 帰経: 肺・肝・胃・大腸 常用量: 好みでよい
期待される効能
① 益(えっ)気(き)生津(しょうしん):疲れ・のどの渇き・ほてり・寝汗
② 養陰潤燥(よういんじゅんそう):大腸の乾燥による便秘
③ 利(り)肺(はい)鎮(ちん)咳(がい):風寒による咳・虚労の咳・喘息
注意
スッポン、白朮(びゃくじゅつ)と一緒にとらない。
飴(い)糖(とう)——イネ科 性味:温、甘 帰経 :脾・胃・肺 常用量 :好みでよい
期待される効能
① 補脾(ほひ)益(えっ)気(き):労倦傷脾による疲れ・食欲減少
② 緩急(かんきゅう)止痛(しつう):胃痛・腹痛
③ 潤肺止(じゅんはいし)咳(がい):肺気虚による咳・息切れ・喘息
注意
甘みが強いので、多量に服用すると嘔吐を起こす。
白朮(びゃくじゅつ)——キク科 性味 :温、甘・苦 帰経 :脾・胃 常用量 :6~12g
期待される効能
① 益気健脾(えっきけんぴ)・燥湿(そうしつ)利尿(りにょう):脾気虚による少食・下痢・むくみ・おりもの
② 止(し)汗安(かんあん)胎(たい):気虚による多汗・流産・胎動不安
吉(きつ)林(りん)人参(にんじん)——ウコギ科 性味 :微温(平)、甘・微苦 帰経 :肺・脾・心 常用量 :3~30g、粉末1~2g
期待される効能
① 大補(たいほ)元気(げんき):気虚欲脱によるたくさんの汗・動悸・めまい・大出血・嘔吐・下痢
② 補脾(ほひ)益(えき)肺(はい):脾肺気虚による疲れ・気温に関係なくかく汗・喘息・食欲低下・むくみ
③ 生津止渇(しょうしんしかつ):津液不足によるのどの渇き・のどの乾燥
④ 安神(あんしん)益(えき)智(ち):心神不安・不眠・多夢・動悸・健忘
注意
大根、藜(り)芦(ろ)と一緒に使用しない。
黄耆(おうぎ)——マメ科 性味 :微温、甘 帰経 :脾・肺 常用量 :9~60g
期待される効能
① 補(ほ)気(き)昇(しょう)陽(よう):脾肺気虚による内臓下垂・息切れ・めまい・疲れ・腹部の張り・下痢
② 益衛固表(えきえいこひょう):気温に関係なくかく汗・風邪を引きやすい
③ 托毒生(たくどくせい)肌(き):皮膚の慢性潰瘍の癒着が遅れる
④ 利水退腫(りすいたいしゅ):むくみ・尿が少ない
粳(うるち)米(まい)——イネ科 性味 :平、甘 帰経 :脾・胃 常用量 :好みでよい
期待される効能
① 補中(ほちゅう)益(えっ)気(き)・健脾和(けんぴわ)胃(い):気虚によるめまい・疲れ・食欲不振
② 除煩止渇(じょはんしかつ):精神不安やいらつき・のどの渇き
注意
馬肉、蒼(そう)耳子(じし)(そうじし)と一緒に使用しない。
干し(ほし)椎茸(しいたけ)——キシメジ科 性味 :平、甘 帰経 :胃 常用量 :好みでよい
期待される効能
① 補(ほ)気(き)益(えき)胃(い):胃気虚による食欲不振・胃痛・げっぷ・嘔吐
② 托痘(たくとう)止血(しけつ):風疹の発疹不暢(ふちょう)・不正出血・血便・がんの出血
山(さん)薬(やく)——ヤマノイモ科 性味 :平、甘 帰経 :脾・肺・腎 常用量 :9~120g
期待される効能
① 補脾(ほひ)養(よう)胃(い):脾気虚による少食・腹部の張り・泥状便
② 生津(しょうしん)益(えき)肺(はい):肺陰虚による慢性咳・喘息
③ 補(ほ)腎(じん)渋(じゅう)精(せい):腎気虚による遺精・頻尿・足腰のだるさ・おりもの
注意
養陰助湿の働きがあるので、湿盛、中満、積滞には用いない。
参考文献:
1)関口善太著.〈イラスト図解〉東洋医学のしくみ.日本実業出版社,2003
2)辰巳洋著.実用中医薬膳学.東洋学術出版社,2008
3)平馬直樹・浅川要・辰巳洋著.オールカラー版 基本としくみがよくわかる東洋医学の教科書.株式会社ナツメ社,2014
4)辰巳洋著.薬膳茶のすべて.株式会社 緑書房,2017
5)仙頭正四郎著.最新 カラー図解 東洋医学 基本としくみ.株式会社西東社,2019

