HOLISTIC HEALTH JOURNAL

ホリスティックヘルス ジャーナル

医師執筆

第101回東洋医学療法の紹介コラム84薬膳茶㉞目的別・薬膳茶に使う食薬ー補③

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補(ほ)③

 

党参(とうじん)——キキョウ科  性味: 平、甘  帰経: 脾・肺 常用量: 9~30g

期待される効能

① 補中(ほちゅう)益(えっ)気(き):脾気虚による疲れ・少食・泥状の便・疲れ、肺虚の咳・喘息・声が低い。

②  補(ほ)血生津(けつしょうしん):熱病による津液損傷ののどの渇き・無気力・血虚の動悸・めまい・顔色が黄色い。

注意

藜芦(りろ)と一緒に使用しない。

 

太子参(たいしじん)——ナデシコ科  性味:平、甘・微苦  帰経 :脾・肺 常用量 :9~30g

期待される効能

①  補気健脾(ほきけんぴ):脾気胃陰両虚による倦怠・気温に関係なくかく汗・飲食減少・口の乾燥。

②  生津(しょうしん)潤(じゅん)肺(ぱい):肺陰虚による咳・のどの渇き。

注意

効果が弱いので、大量に長期間の服用が必要。

 

甘(かん)草(ぞう)——マメ科  性味 :平、甘 帰経 :心・肺・脾・胃 常用量 :3~30g

期待される効能

① 補脾(ほひ)益(えっ)気(き):脾胃虚弱による疲れ・息切れ・食欲不振・下痢(泥状便)。

② 祛痰止(きょたんし)咳(がい):虚実寒熱による各種の咳・喘息。

③ 緩急(かんきゅう)止痛(しつう):胃腹部疼痛・四肢の筋肉・関節の疼痛。

④ 清熱(せいねつ)解毒(げどく)(生甘草):皮膚の化膿性疾患・咽喉の腫れ・痛み。

⑤ 調和(ちょうわ)薬性(やくせい):苦味、薬効の強い薬と一緒に使う。

注意

副腎皮質ホルモンに似た作用があり、長期服用するとむくみやすい。

 

霊(れい)芝(し)——サルノコシカケ科  性味 :平 帰経 :心・肺・肝・腎 常用量 :6~12g、粉末1.5~3g

期待される効能

①  補(ほ)気(き)安神(あんしん):不安感・不眠・驚きやすい・多夢・健忘・疲れやすい・少食。

②  止(し)咳平喘(がいへいぜん):多量の痰・虚寒の咳と喘息。

 

西洋参(せいようじん)——ウコギ科  性味 :涼(寒)、甘(微寒)・微苦(苦) 帰経 :心・肺・腎・脾 常用量 :3~6g

期待される効能

①  補(ほ)気(き)養(よう)陰(いん):気陰両虚による精神疲れ・無気力・息切れ・気温に関係なくかく汗・咳・少量の痰・喀血。

②  清熱生津(せいねつしょうしん):陰虚火旺による発熱・のどの渇き・いらだち・のぼせて汗をかきやすい。

注意

藜芦と一緒に使用しない。

 

紅景天(こうけいてん)——ベンケイソウ科(景天科)  性味 :寒、甘 帰経 :脾・肺 常用量 :6~12g

期待される効能

① 健脾(けんひ)益(えっ)気(き):疲労の回復・めまい・頭痛・四肢無力・汗をかきやすい・食欲不振。

②  清肺止(せいはいし)咳(がい):咳・喀血・のどの渇き。

③  活血化瘀(かっけつかお):打撲の疼痛・胸痛・背痛。

 

 

参考文献:

1)関口善太著.〈イラスト図解〉東洋医学のしくみ.日本実業出版社,2003

2)辰巳洋著.実用中医薬膳学.東洋学術出版社,2008

3)平馬直樹・浅川要・辰巳洋著.オールカラー版 基本としくみがよくわかる東洋医学の教科書.株式会社ナツメ社,2014

4)辰巳洋著.薬膳茶のすべて.株式会社 緑書房,2017

5)仙頭正四郎著.最新 カラー図解 東洋医学 基本としくみ.株式会社西東社,2019

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王 暁東

王 暁東(おう きょうとう)

現職:御幸病院 漢方研究室 主任研究員

経歴

【経歴】
5代続く中医学医師の家庭に生まれ、幼少の頃より家族から中医学の基礎を教わる。
1993年 河北医科大学中医学院中医学部大卒
総合病院中医科中医師(中医総合科)として勤務                       
1997年 熊本大学医学部第二生理学科に入局、脳・免疫科学の知覚生理学を専攻
2002年 熊本大学大学院医学研究科修士博士連合課程卒 
医学博士取得(西洋医学)
2016年 南京中医薬大学中医学院に入学、中医学臨床基礎・経方(漢方)医学を専攻
2019年 南京中医薬大学博士課程卒
医学博士取得(中医学) 
2004年~ 中国南京中医薬大学 客員教授
2014年~ アメリカ自然医学研究院 研究員
2020年~ 中国河北中医薬大学 客員教授
1999年~ 御幸病院および複数の医療機関に中医師・研究員・講師として勤務

【資格】

・医師(中国国家資格・中医師)
・医学博士(中国・中医学)
・医学博士(日本・西洋医学)
・自然医学療法医師(アメリカ自然医学学会)

【学会役職】

・世界中医薬学会聯合会 経方専業委員会 副会長
・世界中医薬学会聯合会 治未病専門委員会 常務理事
・日本中医協会 副会長