この時期に覚えておきたい温泉入浴について
普段、お風呂や温泉に何となく入っている方は多いのでしょうか。
ただ、自宅でお風呂に浸かること以上に温泉に入ることは、様々なメリットがあります。
今回は温泉の入浴法について解説していきます。
温泉の作用について
温熱作用
・血流が促進。
・二酸化炭素や疲労物質を取り除く。
・疼痛の緩和。
・柔軟性の向上
温度によって自律神経への効果が異なります。
また、シャワーでは温熱作用の効果はかなり少なく、疲れは取れません。
静水圧作用
下半身に溜まった血液やリンパに循環を促し、全身の血行改善やむくみの解消に役立ちます。ただ、肩までつかる全身浴は、肺が圧迫され心蔵にも負担がかかるため、半身浴の方が、心肺への負担が少ないです。心臓や肺が悪い方や高齢の方は半身浴がおすすめです。
浮力作用
首までつかると体重は1/10になります。そのため、関節への負担が少ないため、下肢(膝など)に痛みがあって陸上で運動ができない方に効果的で、その他体重の多い人でも、自由に体を動かすことができ、安心して運動が可能です。
水の粘性、抵抗作用
水には粘り気があり、水中で歩こうとしても、空気中のように素早く歩くことはできません。水中で行う運動は、この粘性・抵抗性を利用したもので、手足をゆっくり動かすとほとんど不可はないが、早く動かすと負荷が増えます。
洗浄作用
お湯につかると毛穴が開き、汚れが落ちやすくなります。また、肌を清潔に保ち、健康の維持や美容にも役立ちます。
安全な入浴方法について
入浴前
・水分補給は忘れずに
・食事の前後は30分開ける
・脱衣室・浴室はあらかじめ温めておく
・お酒は冷ましてから入る
・過度な疲労時や運動後の30分は避ける
・高齢者や体の不自由な方、子どもは1人で入るのをできるだけ避ける
入浴中
・かけ湯をしてから入る(心臓から遠いところからかけ始め、10~15杯程度)
・一気に水圧をかけずゆっくり入り、半身浴からはじめる
・疾患のある方は注意が必要
※高齢者、高血圧、心臓病、脳卒中の方⇒42℃以上は避ける
心臓病の方⇒全身浴は控え半身浴を行う
・湯船を出る際はゆっくり(血圧の急低下により、めまいや立ちくらみが起こるため)
入浴後
・できるだけ安静にする(副交感神経を優位に働かせ、リラックスと休養を促進させる)
・水分補給は忘れずに(イオン飲料がおすすめ)
温泉の禁忌症
下記の症状がある方は、温泉の入浴を避けましょう。
① 病気の活動期(特に熱のある時)
② 活動性の結核、進行した悪性腫瘍、高度の貧血などの身体虚弱の著しい場合。
③ 少し動くと息苦しくなるような重い心臓病、肺の病気、むくみのあるような重い腎臓の病気。
④ 消化管出血、目に見える出血がある時。
⑤ 慢性の病気の急性増悪期。
まとめ
いかがだったでしょうか。
正しい入浴法を心掛け、快適で健康的な入浴を行いましょう。