目次
- 「ベジブロス」とは
- ベジブロスに適した野菜と不向きな野菜
- ベジブロスの材料と作り方(富貴苑オリジナルVer)

10月16日は 世界食料デー(World Food Day)です。
世界食料デーとは国連が定めた「世界の食料問題を考える日」です。世界の一人一人が協力し合い、最も重要な基本的人権である「すべての人に食料を」を現実のものとし、世界に広がる栄養不良、飢餓、極度の貧困を解決していくことを目的としています。
私たちにできる事とは
• 食品ロスを減らす:必要な分だけ購入し、保存方法を工夫する。
• 地域の食支援活動に参加:フードバンクや寄付などを通じて支援する。
• 食の大切さを学ぶ:子どもたちへの食育や家庭での意識づけも重要。
などです。
そこでフードロスの一環として取り組んでいる富貴苑の「ベジブロス」についてご紹介いたします。
「ベジブロス」とは
野菜から取っただしのことで、Whole Foodスクールを主催されているタカコナカムラさんが提唱し、近頃は一般にも徐々に浸透しています。
お料理をしていると、ヘタや芯、皮や種など、野菜のくずは毎日出るものです。ごみとして捨ててしまうのが常ですが、実はこの野菜くずこそベジブロスの材料になるのです。
参考サイト: Vol.06 魔法の野菜だし ベジブロスを始めよう
ベジブロス(野菜だし)は、野菜の皮や芯などを煮出して作る栄養豊富な出汁です。
食品ロスを減らしながら、料理に旨味と深みを加えることができます。
ベジブロスに適した野菜と不向きな野菜
ベジブロスに使用する野菜は何でもいいというわけではありません。
適した野菜と不向きの野菜があります。
一般的にベジブロスに使用される野菜や果物についてまとめました。
🥕 ベジブロスに向いている野菜
以下の野菜は加熱することで甘みや旨味が増し、ベジブロスに適しています。
• 玉ねぎの皮
• 人参の皮・へた
• カボチャのわた
• りんごの芯・皮
• 白菜の芯
• きのこの石づき
• とうもろこしの芯
• セロリの端
• 枝豆のさや
• 大根の皮
• ほうれん草の根元
• さつまいも・里芋・長いも・れんこんの皮
• ごぼう・じゃがいもの皮(アクに注意)
• しょうが・にんにくの皮(少量なら風味アップ)
🚫 ベジブロスに不向きな野菜
以下の野菜は苦味やえぐみ、匂いが強く、ベジブロスの風味を損なう可能性があります。
• ブロッコリーの芯
• カリフラワー
• ゴーヤのわた
• キャベツの芯
• ピーマンの種・わた
• セロリの葉
• じゃがいもの芽(毒性あり)
• きゅうり
• 春菊
• ニラ・らっきょう・にんにく(匂いが強い)
• ほうれん草・小松菜・なす(アクが強い)
※完全に避ける必要はありませんが、使用する際は少量にとどめるか、他の甘みのある野菜とバランスを取ると良いと言われています。
🍲 ベジブロスを美味しくするコツ
• 甘みのある野菜:苦味のある野菜=7:3 の割合が理想
• 強火で煮立てると苦味が出やすいため、弱火でじっくり煮込む
• 外国産の果物の皮(レモン・オレンジ・バナナなど)は残留農薬に注意
ベジブロスの材料と作り方(富貴苑オリジナルVer)

富貴苑でのベジブロスはお食事用の野菜を切る時に出る野菜くずを使用しています。
使用する野菜くずは人参の皮や切れ端、白菜の芯、キャベツの芯、ピーマンの種やわた、パセリの軸、旬の時期の大根の皮、玉ねぎの切れ端、椎茸の石づきなどを主に使用しています。一般的に不向きな野菜も使用しています。
富貴苑オリジナルのベジブロスとして色々な野菜くずや果物の皮、芯などを煮出して試作し、ベジブロスに使用する素材を厳選しました。また、素材により使用量を調整し、料理によっては素材を限定するなど取り決めをしています。
例えば、セロリのくずや葉はセロリを使用したポトフやスープ、セロリの香りがあまり気にならないカレー料理に使用、りんごの皮や芯は甘みが出すぎる為料理によっては控えめに使用しています。そして、卵スープのベジブロスはグリーン系の色素が多い野菜くずを使用すると卵の色がくすんでしまうため使用素材と量の調整をしています。
試行錯誤しながらオリジナルのベジブロスを作り、日々の食事に活用しています。
ベジブロスの基本の作り方(富貴苑オリジナルVer)
・500gの野菜くずに対して水2Lを鍋に入れ20分から30分、中火弱ほどで煮出す。
・臭みをとるため煮出す時にお酒を大さじ1~2入れる。
・20分ほど経過したら味を確認して煮出し時間を調整する。
・火を止めスープを漉してダシやスープして使用。

使用用途
富貴苑では主に洋風スープ全般、カレー、シチュー、八宝菜などの水分、ピラフなどを炊飯する時などに使用しています。ベジブロスによってはお味噌汁や野菜を煮炊きする時に使用する事も可能です。
いつものだしと同じ感覚で自由に使うことができるので便利です。
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最後に野菜には多くのフィトケミカル(機能性成分)と呼ばれる健康成分があり、皮や種など捨ててしまう部分に多く含まれています。
フィトケミカルは、野菜の細胞壁にしっかりと守られていて、咀嚼しただけでは体内で吸収しにくい性質がありますが、野菜だしのように30分ほどかけてゆっくりじっくり煮込むことで、栄養分がスープに溶け出すため吸収されやすくなります。
この記事が気になった方は、ぜひ一度、自分好みのベジブロスを作ってお試しください。










