人手不足の深刻化
日本では高齢化が進み、医療・介護サービスの需要が増え続けています。一方で働き手は減少しており、2026年も人手不足は大きな課題になります。
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2026年度の介護人材は約25万人不足する見込み
厚生労働省の推計では、2026年度に必要な介護職員は約240万人で、約25万人が不足するとされています。 -
医療・福祉分野の求人倍率は2〜3倍と高水準
看護師2.4倍、医療技術者2.8倍、介護職3.1倍と、全産業平均(1.1倍台)を大きく上回っています。
▶ 改善策の方向性
- 外国人材の受け入れ強化(特定技能・EPAなど)
- 潜在看護師・潜在介護職の復職支援
- 地域内での人材シェアリングや連携強化
働く人の負担が重い
人手不足により、1人あたりの業務量が増え、心身の負担が大きくなっています。
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介護職の離職率は約15%で高止まり
介護職の離職率は全産業平均より高く、負担の大きさが示されています。 -
医療現場でも離職率14.6%(令和5年)
入職率とほぼ同じで、採用しても定着しにくい構造が続いています。
▶ 改善策の方向性
- タスクシフト・タスクシェアによる業務分担
- 記録業務の効率化(音声入力・ICT活用)
- メンタルケア体制の整備
賃金と仕事量のミスマッチ
責任の重さや業務量に対して賃金が追いつかず、離職や採用難の要因になっています。
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介護職の求人倍率は3倍超の地域もあり、充足率が低い
需要に対して供給が追いついていないことが明確です。 -
医療事務でさえ求人倍率2倍前後
かつて人気職種だった医療事務でも採用が難しくなっています。
▶ 改善策の方向性
- 処遇改善加算などによる賃金アップ
- キャリアパスの明確化
- 成果に応じた評価制度の導入
病院・施設の経営悪化
物価高や補助金縮小により、医療・介護機関の経営は厳しさを増しています。
- 医療・福祉分野の人件費比率は54%と高い
経営を圧迫し、人材投資が難しくなる要因となっています。
▶ 改善策の方向性
- 共同購買や事務部門の効率化
- 地域連携による役割分担
- ICT導入補助金の活用
デジタル化の遅れ
ICTやロボット導入が進まず、業務効率化が十分に進まない施設も多い状況です。
- 介護関係職種の求人倍率は全職種より高く、効率化の必要性が高い
ICT導入が遅れると負担が減らず、離職につながりやすい構造が続きます。
▶ 改善策の方向性
- 電子カルテ・介護記録ソフトの導入
- 見守りセンサー・移乗支援ロボットの活用
- ITリテラシー向上のための研修
まとめ
2026年の医療・介護業界は、
- 人手不足
- 離職率の高さ
- 賃金と業務量の不均衡
- 経営の厳しさ
- デジタル化の遅れ
といった課題が、データを基に裏付けられています。
一方で、
- 人材の多様化(外国人材・潜在層の活用)
- 業務効率化(ICT・ロボット)
- 処遇改善
- 地域連携
といった方向性を組み合わせることで、改善の余地は大きくあると思われます。
物価高が続き日本全体が苦しくなっている昨今、2026年に医療・介護業界の労働者に求められる事は、尚更苛酷になっていくと思います。「働き続けることが難しい時代だからこそ、私たちは手を取り合い、支え合いながら前へ進んでいきたいと思います。ともに助け合い、ともに生き抜いていきましょう。」


