今回は有酸素運動の運動メニューとポイント、運動時の留意点について解説したいと思います。
ウォーキング
ウォーキングは誰でも手軽に始めることが出来る有酸素運動のひとつです。歩く動作は、日常生活の基本動作ですが、健康や体力の維持・増進を目的とした場合、普段の歩きとは区別してウォーキングと称する場合が多いとされます。
効果としては、①心肺機能向上 ②脚筋力の向上 ③体脂肪の減少 ④生活習慣病の予防・改善 ⑤ストレス解消などがあげられます。
また、歩くときは自分に合った歩き方で無理なく行うことが重要ですが、姿勢やフォームを意識するだけで、効果を高めることが出来ます。
①背筋を伸ばし、人に見られているような意識で歩く。
⇒自然に姿勢の良い歩き方になる。
②普段の歩行よりやや歩幅を広くする。
⇒かかと着地のつま先で蹴る歩き方になる。また、歩幅を広くすることで脚の筋力をより使うことが出来る!
③やや速いくらいの間隔で歩く。
⇒自然に腕を振り、歩数が多い歩き方になる。
注意点
・体調や体力に合わせて無理をしない。
・時間や距離にこだわり過ぎず行う。
・ウォーミングアップ・クールダウンをしっかり行う。
・水分補給をこまめに行いながら取り組む。
ジョギング
ジョギングとは、ゆっくりとした楽な速さで走る運動です。
ただ、ウォーキングと比べ運動強度が髙いため、まずはウォーキングから実践することが望まれます。
また、ウォーキングは体重の約1.5倍、ジョギングは体重の約3倍、膝や足首に負担がかかるため注意が必要です。
効果としては、ウォーキングと効果は同じですが、運動強度が上がるため、ウォーキングと比べて効果が顕著に得られやすくなります。
ジョギングのフォーム
ウォーキングと違い、足裏全体での着地を意識し、上体は出来るだけリラックスします。
またジョギングの場合、腕振りは小さく腕を振り出来るだけリラックスし、呼吸については、あまりこだわらず、「スー、スー、ハー、ハー」など走り方に応じてリズムを整えると良いでしょう。ただ、「ハアハア」など呼吸のリズムが取れない状態は、運動強度が強すぎるため、速度を落とすなどして強度を弱めましょう。
注意点
・ジョギングの前は食べ過ぎない。(30分~2時間程度は時間を空ける)
・水分補給をこまめに行いながら取り組む。
・体調や体力に合わせて無理をしない。
・ウォーミングアップ・クールダウンをしっかり行う。
・トレーニングウェアやランニングシューズを使用する。
水中運動
水中運動は上肢と下肢を使用する全身運動で、水の中で行います。また、水中は浮力の影響で腰や下肢の関節の負担が軽減し、関節疾患がある方でも安全に実施出来る運動です。
水中ウォーキングについて
胸までつかる水深でのウォーキングは、浮力の影響により体重は、陸上の約30%まで減少します。ただ、歩く際は、背筋を伸ばし、両腕をしっかりと大きく振り、かかとから着地を心掛けましょう。慣れてきたら、歩幅を大きくしていきます。その時、膝を大きく曲げ、ももを高く上げると前に進みやすくなります。
注意点
・循環器疾患がある方は、水深をみぞおち以下とし、心臓への負担を高めないようにする。
・かぜや眼等の感染症にかかっている場合、プールに入らないほうが良い。
・陸上で10分程度準備運動を行った後、入水し水温に身体を慣らす。
エアロビクスダンス
エアロビクスダンスとは、ダンス形式のリズムエクササイズで、音楽に合わせて身体を動かします。効果として、その他の有酸素運動と効果は概ね同じです。
その他、音楽に合わせて身体を動かす事で、爽快感や解放感、達成感がありストレス解消やリラクゼーションを得られます。また、多様な動きをすることで、日常生活だけでは使われにくい筋肉を使うことができ、筋力向上が期待できます。プログラムによっては、ジャンプをする動きがあり、骨の強化にもつながります。
注意点
・水分補給をこまめに行いながら取り組む。
・体調や体力に合わせて無理をしない。
・動きは出来るだけ大きく行う。
・動きやすい服装で行う。
まとめ
いかがでしょうか。有酸素運動にもたくさん種類があります。自分が出来そうな種目を選び、継続的に取り組んでみましょう。