現場と本部の「見えている世界」の違いについて
複合的な機能を持つ法人では、 現場で働く人々の世界と 本部で働く人々の世界が、自然と異なる方向を向くことがあります。
これは誰かの責任ではなく、 組織が大きくなるほど必ず生まれる“構造的な現象”です。
現場の世界:生活に寄り添う視点
現場の職員は、利用者の生活や体調、気持ちに寄り添いながら働いています。
・今日の体調はどうか
・安心して過ごせているか
・その人らしい生活ができているか
こうした「生活の近くにある視点」で判断が行われます。
本部の世界:法人全体を支える視点
一方、本部は法人全体の運営を見渡しながら、制度やルール、財務、広報などを考えています。
・組織全体の方向性
・事業所間のバランス
・安定した運営体制
・外部への発信や採用活動
「法人という大きな単位」を守る視点で判断が行われます。
すれ違いが生まれる理由
現場と本部は、どちらも正しい視点を持っています。 しかし、見ている世界が違うため、同じ出来事でも受け取り方が異なることがあります。
現場:利用者のために必要なこと
本部:法人全体のルールや方向性
この違いが、時に誤解やすれ違いを生むことがあります。
すれ違いを減らすために
すれ違いは、次のような取り組みで少しずつ解消できます。
・お互いの「世界の見え方」を理解する
・現場と本部をつなぐ“翻訳役”を明確にする
・現場の物語を本部が受け取り、本部の意図を生活の言葉で伝える
・共通の理念や象徴を共有し、同じ方向を向く仕組みをつくる
現場と本部が互いの世界を尊重し合うことが出来た時、 法人はより強く、より温かい組織へと成長していくのだと思います。


